実は私カウンセリングに通いはじめました。


この話題、Blogでは控えめにしていたんだけど
今日は時間があるから久しぶりに綴ってみよう。
重たい話だし長いので興味がない方はスルーしてね。



主人が大人の発達障害検査を受け、ADHDと強い自閉症傾向が見られるとの
心理検査所見を担当医から説明してもらったのが今から1年半前。



この話は里親登録をして紹介されたAちゃんと交流中に
主人が体調不良を訴えるようになったことがきっかけで

近所で有名な「大人の発達障害外来」がある病院に行き、
WAIS、CAARS、AQ-Jという心理検査を元に主人の特性があることが分かった。

http://adhd.nerim.info/examination/aqj.html


主人の件で妻として外来担当医に話を聞きに行った時、
夫婦でのカウンセリングを勧められ、
その時の臨床心理士が男性だった。


担当医から何度も確認されたのは
パートナーの特性を理解しあい、二人で上手く生活していくためにはどうしたら良いか?を自分自身で導くためのカウンセリングということ。


精神科医や臨床心理士は「発達障害」という言葉は使わない。
「ご主人の特性」という言葉を使うのは患者や家族に対する配慮なのか
心理学用語なのかは分からないけど。。。



今まで母や姉に話しても理解してくれなかった。
友達に話すのはもっと抵抗があった。
一度、友達に打ち明けたことがあったのだけど、
「うちの旦那もそうよ。男性ってみんな同じだよね」といとも簡単に自分のご主人の
愚痴にすり替えられてしまったから。


夫はきちんと会社に通っているし、外から見たら普通の夫。
人に話しても愚痴程度にしか捉えてもらえない孤独な思い。

ああ!カサンドラ症候群というのはこういうことか!と。


その後ネットの書き込みを読んだりカサンドラ症候群の自助会にも参加。
当時、Aちゃん委託の話が進む中、主人の発達障害を診断され
私はダブルの衝撃を背負ってしまった。


主人は交際当時からちょっと変わった人だなぁと思ってはいたけれど
なんていうか、それは個性という風に捉えていた。
(なんて都合がいい解釈だったんだろ!)

分かりやすいのは異常にコミュニケーションが苦手なこと。

それは私の家族や友達に紹介しても
主人は決して会うのがイヤだ!、とは言わないものの

異常に緊張しているのが周囲に伝わるせいか、
周りの方が萎縮してしまい気を使わせてしまうことになる。

黙っているか一方的に喋り捲るかどっちかなのよね。



主人と出会った頃からこの十数年間の生活の中で起こった出来事を一つ一つ説明するのは
大変なのでここでは省略させてもらいます。



ただ思うのは、
私が主人の一番身近にいる存在で一番の理解者であること。
主人もまた私の一番身近にいる存在で一番の理解者なのよね。



カサンドラ症候群の自助会の参加者の話では、
発達障害の診断を受けず、「夫はアスペルガーに違いない!」と思い込んでいる人たちがほとんどだった。


自助会では、カサンドラな妻たちがお茶を飲みながらひたすら話す。
吐き出すという言葉が相応しいのかな。
主催者はコーチングも口を挟むことも一切しない。


参加者の方たちの話を順番に聞いてみると
アスペルガーだと思っているご主人たちは威圧的で空気を読めないという特性に妙に共感しあった。

誰かに共感して欲しいからカサンドラの自助会があり、主催者は敢えて口を挟まないことに徹しているのかも。



妻が体調不良なのに気遣うことはなく、いつものようにご飯を作れと命令する。
この話を聞いた時、うちの主人は私が体調不良を訴えた時、
「体調が悪いから今日は夕飯が作れない。
駅前のコンビニの〇〇弁当を買ってきてくれる?」と具体的にLINEを送れば
主人は何一つ文句も言わず、お弁当を買ってきてくれる。

でも、自分から気づいてくれたり
妻を喜ばせようとちょっとしたサプライズ的なことを求めることはできないんだよね。



これは主人の特性を理解してとっくに諦めた。。。
女性はいつまでも女として扱われたいとか
記念日にはプレゼントを買ってきて欲しいとか
食事を予約しておいてくれたらうれしいなぁとか
極々普通のことが嬉しかったりするよね。


そんなごく普通の妻の要求が、発達障害の夫には理解できない。


母や姉や友達には
「どこの旦那も一緒よ」と言われるけど
当事者の妻が感じることはちょっと違うのよ。




「特定不能の大人の広汎性発達障害は、日本人男性の割合はおよそ25%。
4人に一人が社会における人とのコミュニケーションが苦手で、
40代~50代の引きこもりは広汎性発達障害の割合が高いことに注目されている、」
という記事を読んだ。



カサンドラ症候群の自助会に参加してみると、
当事者のご主人たちはきちんとした正職に就いている。
一部上場企業の管理職だったり公務員だったり、生活は比較的安定している家庭の妻が多い。


うちの主人の検査結果もそうだったけど
WAIS-Ⅲという知的水準を診断する検査ではIQが平均以上に高かった。


そして、担当医の考察欄にはこんな解析が!


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「能力のばらつきや発達特性がパートナーの生活を困難にさせる可能性があると考えられる。
・・・パートナーの能力や特性では負荷がかかる内容を任されること、期待されることが起こるのではないかと推察される・・・

周囲から求められることが増えて対処しなければならなくなると、かなりストレスを抱えることになるのではないかと推察される・・・」


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この検査を受けた時、主人は一人で病院へ行き、
結果も一人で聞きに行った。


その後、パートナーとして気になった私は、平日一人で外来へ行き担当医から検査所見について
教えてもらったものだ。


なぜ、私の能力や特性について記載されているんだろうか?とふと疑問に思ったわけだけど。

おそらく検査結果を受けた時、
担当医が「職場で困ったことはないですか?」
主人は「ないです」と答え、
「家庭では困ったことはないですか?」


その時、主人が私との意思の疎通ができないことや私がストレスを抱えていることなどについて主人なりに担当医に話したんだと思う。



カウンセラーを夫と妻とに分けることを提案された。
当然だけど、精神科医も臨床心理士も目の前にいるクライアントよりだから
夫婦それぞれの話を聞くには、カウンセラーを別々にした方が良いのは当たり前。


私がその後紹介されたカウンセラーは20代くらいの女性心理士だった。


1年半前にカウンセリングを受けることを勧められた当時、
・特性のある主人と上手く生活するには?
・交流中のAちゃんを委託できるか?

この2点に凄い焦っていた!
臨床心理士から見てももの凄い焦りが伝わっていたのだろう。



だから、
「ご主人の発達障害のことも、里親の件もひとまず置いてカウンセリングをしていきましょう!」こう言われた。


え!?じゃぁ何話すの??


私には時間がないのよ!!


児相にも相談しなきゃいけないし、主人の発達障害が診断されてもAちゃんを諦めたくはないし。
でも、Aちゃんがお泊りから帰ると主人は決まって頭痛や発熱が起きる!

いったいどうすればいいの??



Aちゃん交流を続けるか止めるか・・・・と
カウンセリングを受けることを同時並行に進めることができず、

私たち夫婦は児相に相談した。
Aちゃんの施設担当員がものすごく困った様子だったけど
児相の担当員は「良く話してくれました」と。


最終的に、ご主人が体調不良を訴えるとなれば私の主人へのサポートと幼児を長期委託することは困難だと児相が判断。




あれから1年半。。。
主人が発達障害検査を受けたことで主人の特性を理解することができた。
「発達障害」という言葉はあまり良い言葉ではないよね。




発達障害の原因は未だ明確に解明されておらず
生まれつき脳の構造に問題があるとか、環境が要因するなど様々な説がある。


世の中には色んな性格の人がいる。
それは生まれ育った土地や、家庭環境などが影響することが多いのではないかな。
例えば、幼児期に愛着障害で育った子どもは甘え方を知らずに大人になり
コミュニケーションが苦手だったり仕事を辞めて引きこもりになったり
生き辛さを抱えて生きている方たちは多い。



私自身も幼少期から父が酒を飲めばDV。
母は父のモラハラやDVから逃げるように仕事にのめり込み
幼い姉は祖母に育児を任せっきり。


私の幼稚園の送り迎えはママ友に任せっきりの母だった。
私は熱を出しては保健室へ。
優しい先生が「お子さんが熱を出したので迎えに来てください」と母に連絡してくれる。
大人しくて自己主張ができなかった幼い私なりの知恵だった。


私たち姉妹は母のネグレストの犠牲となり、母は生命保険会社の支部長に昇進。
深夜帰宅が続き、進路相談もできなかった。




時は経ち、
私の前夫のギャンブル癖から家のローンが払えなくなり自己破産。
八方塞になった私に母は優しい言葉をひと言もかけてはくれなかった。


色んなことがあったけど、
母も今は84歳の高齢で昨年から千葉の高齢者施設に入所。


母はバブル期に生命保険会社の支部長になりバリバリ稼ぐようになった。
けれど、母の唯一の汚点はお金を管理することができなかった。。。


父が癌で他界して、退職金と生命保険で何とかお墓を建てることができたけど
一切お金を使い切ってしまったらしい。



母が70代の頃、
入院中に母宛のカードローンが発覚。
母は支部長時代から暇を見つけてはパチンコにのめり込んでいたらしいのだ。


父のDVは、母がお金の管理ができないことが原因で喧嘩が絶えなかったことが分かった。
東京弁護士会に相談に行き、母のカードローンを債務整理させた。

母が施設に入居したきっかけも、
年金管理ができなかったから。


一人暮らしになった母は、
その後もパチンコに依存した。


認知症ではなかった母だけど、年金管理ができないことやパチンコで債務整理した経緯など
公共サービスに相談し、高齢者の金銭管理を支援してくれるサービスを申し込んだ。


母は、虚偽の家計簿をつけパチンコの収支を都合よく合わせていたのだ。
その他、叔母に「年金が足りないの」と連絡し、小遣いをもらってはパチンコをしていたほど
病的だった。


こんな母も84歳の高齢になった。
都会を離れた施設暮らしは滅多に外出する機会もなく、
母にとってはじめは忍耐の日々だったようだけど
1年経ち、ようやく施設スタッフさんたちと和気あいあいとやっているようで安心した。



親が高齢になり、話すら噛み合わなくなってくると、若い頃母を憎んでいた感情が徐々に
薄れて行った。。。


今は私が守るべき存在!

そんな思いを胸に、関東と関西、500kmを超える距離を母に会うためにわざわざ東京に用事を作ったり同窓会に参加した帰りに母の施設に泊まったりしている。


アダルトチルドレンは卒業!
そう思っていたのだけど、、、


時々私のトラウマが出てくることがあるんだよね。



こういうブログを書いている時がそうなのかもね。



長いブログになってしまったわ


結局何が言いたいの私?


そう!


主人は発達障害を診断されたけど、
発達障害は特性と理解すべき。

「特性」とは、そのものだけが持つ性質、特質。

これって「個性」とも捉えることができるのではないかな。


主人と円満に暮らしていくために
先月からカウンセリングを再開する前向きな気持ちになった。

私は決して主人とは離婚しようとは思わない。


この年齢だから...
主人のことを諦め半分、
夫婦二人だけの残りの人生
穏やかに、そして無理のない範囲で夫婦共通の目標も持ちたいと思っている。


それが里親。
例え長期委託でなくても構わない。
季節里親でも週末里親でも、それでも里親になりたいと願う。
この件については主人とも話ができるんだよね。



今まで私は自分の目標を高く掲げ過ぎた。
自分の力量を知らな過ぎたよね。

そして即決断・即行動する人だった。
これが私の特性のひとつかもしれない。


主人と過ごしてきて感じたことは
主人のように敢えて目標を持たないのもアリじゃないかと。


主人とは話し合いができないけど
良くいう口癖のひとつに


「5年先のことが考えられない」
「男として、夫として、妻として、女として...ってなに?
僕にはさっぱり分からない...」


この話を主人の口から初めて聞いたのが10年前。

再婚するには相応しくない人...
頼りない人...
大丈夫か私!?



それでも私の方が年上だし、私の方が人生経験豊富なんだから
一緒に生活していくうちに彼は変わってくるだろう!


そう、これが私の浅はかな期待!
そして、この考え方こそが私の特性だったのかも。


発達障害の妻は、真面目で面倒見が良いタイプが多いんだって。
カサンドラの妻は共依存の夫婦が多いという声も。。。


私自身もアダルトチルドレンを自覚している。
卒業したと思っていても未だにインナーチャイルドが出てくるんだよね。


いいんだよね。それで!



主人のことで疲れてイライラする時は、
私の体調が悪い時だということに気づいた。


カサンドラの自助会に参加する方たちも、
毎月毎回参加している人ばかりではない。


更年期でホルモンバランスが崩れた時、
親の介護や子どもの問題、嫁舅など家族の問題が絡んだ時に、
夫の行動が目に付いた時こそストレスが爆発しそうなとき。


そんな時、自助会に参加して誰かに共感して欲しかったり
吐き出したいのではないかな。



カサンドラの掲示板をたまに拝見するのだけど、
当事者や未婚の若い独身女性からの書き込みで


「なぜ発達障害の夫と結婚したんですか?」
「そんなに大変なら離婚すればいいのに」

なんて鋭い意見も書いてあったりする。



どの妻も結婚前から夫のちょっと変わったところを知りつつ、
どこか惹かれるところがあって結婚したはずだよね。



先日、主人がちょっとした失敗をした時に
自分の発達障害を口に出した。(主人はたまに殻に閉じこもる)


「あなたは確かに人と比べてちょっと変わっているよね。
でもさ、職場は技術系だし仕事で困ることは何もないわけでしょう?
発達障害っていってもあなたと同じ類の人は4人に1人はいるんだよ。

これってすごく仲間が多いじゃない。


考えてみたらさ、私の方がよっぽど変わっているように思えてきた!
アラフィフでアダルトチルドレンだしさ、
40過ぎて東京の地元離れて地方に移住した人なんて私くらいしかいないんじゃない?」


本当にそう思えてきた!

主人より私の方がマイノリティー?

いやいや!私みたいな人は私しかいない!



そう思ったら、私と主人は変わっている者同士、

「明るく楽しく暮らしていこうじゃない!?」ということで話の方が付いた。



主人は日常生活の中で忘れることはしょっちゅうだしミスも日常茶飯事。


そんな時、潔癖すぎて許せずに強い口調で攻める私がいた。

「こんなんで会社で上手くやってるの??」


でも、私も考え方を改めた。


私だってミスするし!人間だもの。

「あ~、私が忘れてた?バカだよねー私!」


その位のアバウトさで主人の特性と接して行けば

きっと見方も変わってくるのではないかなぁと。

色々面倒くさいことも散々味わってきたけど、


きっちりとしなくちゃいけないという考え方は、主人の特性を理解することで
少しは私も柔らかくなったかもしれないかな。