今日は子どもの発達障害について綴りたいと思います。
ちょっとヘビーな話題なので興味のない方はスルーしてください。
乳児の発達障害は3歳を過ぎなければ診断ができないの?
発達障害の原因は医学的に脳の機能障害の一種だと言われています。
子どもの発達障害は、里親研修の時に基礎知識だけは学ばせていただきました。
乳児の発達障害は3歳を過ぎなければ分からないようです。
・発達障害(脳の機能障害)によるもの
・成長の速度
・遺伝
・環境
これらを総合して乳児期では判断しにくいため、母親が「うちの子ちょっと変かな?」と医師に相談しても発達障害の診断ができないといいます。
乳児が「もしかしたら発達障害かもしれない...」と感じたら、3歳をすぎてから
・小児科
・保健センター
・児童相談所
・発達障害者支援センター
などで検査ができます。
母子健康法により各自治体によって義務付けられている三歳児健診で、医師に相談することが子どもの発達障害の早期発見につながります。
乳児期はあまり神経質にならず、赤ちゃんの成長は個々によって異なると見守ることも大切ですが、早期の段階で発達障害を知り、子どもの特性に合った療育をはじめることでその後の社会適応を身に着けることができます。
この判断が難しいところだと思うのですが、3歳までは「個々の成長の違い」と母親の広い心で見守り、三歳児検診で医師に相談するのが適切なのではないかと思います。
子どもの発達障害の割合ってどれくらい?
2012年に発表された文部科学省の調査によると、発達障害の可能性がある児童は6.5%に上ると発表されています。これは一クラス40人程度の生徒におよそ一人の割合ともいわれています。人とコミュニケーションがうまく取れないなどの可能性があると小中学生の学校や家族が見ているだけで特別な支援を受けてはいない児童がおよそ4割という状況でした。
ようは子どもの発達障害を学校や家族が感じていても、専門家に相談するまでに至らず悩みを抱えている親が多いということでしょうか。小中学生になれば検査を受ければ診断がつくわけですが、親が気づかなかったり、担任から児童の親に前向きなアドバイスができなかったりすることがひとつの要因ではないでしょうか。
ひと昔前までは「発達障害」は世間に認知されていませんでしたが、ここ数年は芸能人や歴史上の人物、ハリウッドスターなどもカミングアウトしているため、「発達障害」の認知度が高まり抵抗を持つ人も少なくなっていることでしょう。
子どもや大人の発達障害の認知度を高め、当事者だけではなく世間に広めることが、早期段階での療育につながり、子どもの将来を大きく左右させるのではないでしょうか。
里親に委託される発達障害児の割合は高い
専門機関などで発達障害だと診断される子どもはおよそ4%だと発表されていますが、里親家庭に委託された発達障害児の割合ははるかに高いようです。
これは実親からの虐待や愛着障害が子どもに発達障害的な症状を引き起こすのではないかとの説もありました。
発達障害の中でも広汎性発達障害(PDD)は、子どもの犯罪や非行との関係性について注目を浴びていました。
これを裏付ける調査で明らかになったことは、あいち小児保健医療統合センターが発表した「発達障害の理解と対応」。
この調査資料に記載されているのが、
・虐待関連の57%に何らかの発達障害が見られる
・不登校児童の50%に何らかの発達障害が見られる
という2点。
発達障害は二次的な問題から生じやすく、情緒的なこじれが生じやすいことが明らかになっています。この調査報告に「発達障害も発達する」というタイトルが付けられています。
本来、子どもにとって最も重要な愛着形成が養われる幼児期に、育てにくさやコミュケーションが苦手な「子どもの発達障害」で、親や兄弟、学校の生徒児童や教師などから虐待を受ける二次的な問題が、生き辛さを抱える子どもの心を傷つけ、発達障害をますますこじらせてしまうということが分かっています。
周囲の大人が気づいてあげることが大切!
専門家に「発達障害」と診断されたとしても、種類も多く特性の現れ方はそれぞれです。大切なのは、発達障害の子どもが虐待の対象となることに周囲の大人が気づくことではないでしょうか。
親や家族に虐待されることが二次的問題を引き起こし犯罪や非行に走る。または学校で虐待されるから不登校につながります。家と学校...どちらにも逃げ場がない子どもはどうなるでしょう?
各自治体や里親が子どもを見守り、早い段階から子どもの特性に合った療育をはじめることが必要なのではないでしょうか。
※参考資料
https://h-navi.jp/column/article/182
http://akachancare.com/hattatsushougai/akachannohattatsushougai/#i-11
http://www.asahi.com/edu/university/kougi/TKY200901090245.html
http://www.achmc.pref.aichi.jp/authorized/file/konwakai15/konwakai15_01.pdf





