これまた小学校3年生位の時の話。
当時は以前書いた様に仕方なく住んでいた市営住宅でした。
当時は根室の光洋町という町内に4軒長屋のタイプの市営住宅が160棟位あった。
今はグーグルマップで見てみると新しく団地みたいな建物に変わっているね。
まだいくつか長屋タイプの建物もあるっぽいけど。
井上家が当時住んでいた住宅が151棟という建物だった。
だから、もう奥地も奥!!
子供の足では市営住宅の地帯から出るだけで15分から20分位歩いた様な気がする。
学区だった小学校に行くには40分位はかかってた様な気がするな。
じゃあ160棟くらいまで行くとその先に何があるのか。
何もないんですよ。だだっ広い平地と丘。
ただただ自然。
(まじでこんな感じ)
昔はゲームもなかったのでこの丘に行ってよく遊んでたもんだ。
カエル捕まえたり、バッタ捕まえたり。
今は高値で取引されるようなオオクワガタやカブトムシも当時はアホみたいにいて普通に捕まえてたよ。
近所の子供は近くの公園かこの丘で遊んでいた。
俺の兄貴が俺と3歳離れているんだが、俺の1歳上か2歳上くらいの子供がリーダーの悪ガキがいて、下に子分みたいな子供を2人くらい連れて遊んでいたんだけど、こいつらが兄貴がいるときは害は無いんだけど、俺と弟だけで遊んでいる時はちょっかいを出してくる。
俺は、当時は負けず嫌いだったもんで常にケンカしては鼻血出してた。
ある秋ごろ、うちの兄貴もつれて3人でこの丘で遊んでいたら、この悪ガキ3人組が遊んでいた。
何か喋ったかもしれないが、俺達は大して相手もせずさらに丘を下り、その奥に川が流れていたんだが、そっちの方で遊んでいたのだ。
ある程度遊んだら丘の上から煙が上がっていた。
なんかおかしいと思って、3人で丘を駆け上った。
すると所々でススキが燃えていた。
結構広い範囲に飛び火した様だった。
そこにはさっきの悪ガキ3人組がいて、火を消そうとしていた。
俺は「なんだこれ?お前がやったのか!!」
するとリーダーの男が「火遊びしてたら、燃え移っちゃった・・・」って泣きそうな顔をしていた。
俺はここぞと仕返しに「お前どうすんだよ!早く消せや!!あっちもほら!!そっちもほら!!あーこれはやべぇわ!!」とはやし立てた。
「う・・・うるせぇな!!」と言いながら、この悪ガキはとうとう泣き出した。
すると、異変を感じた近所の大人がやってきた。
うちの兄が、その近所の大人になにやら説明して、その大人が119番通報した。
まもなく消防車がやってきて、火は消し止められた。
結構な範囲で焼け野原。
今の時代じゃしっかり叱る大人はいないのかもしれないが、この頃はしっかり大人が他人の子供も叱る時代だったので、この悪ガキは消防隊員に叱られ、ビンタされてた。
悪ガキはギャン泣きしてた。
この悪ガキはかなりこの件がトラウマになったと思う。
そんなことはどうでもよく、日頃の仕返しとして俺は、この日からこの悪ガキを「おい放火魔!!」と呼び、この心の傷をしつこく削るのであった。
一番性格が悪いのは間違いなく俺である。