「コンディショニング」って結構曖昧なイメージ持ってませんか?

 

コンディション(調子)を整える、って意味なんですがきちんと学ぶ前は

調子整える的な事って、試合前にちょっと強度落として、カラダの疲れを残さないようにしましょうか・・・っていう風に、

なんとなく捉えていました。

(身の回りにはなんとなく使ってる

言葉って、結構多いような気がします。)

 

今回は、スポーツ現場ではよく耳にする「コンディショニング」について

私が学んできた情報とその解釈をまとめてみたいと思います。

 

 

【 目次 】

  1. コンディションは競技状態を支えるもの
  2. トレーニング計画と結果をすぐに求めない我慢強さが必要=目標が明確である
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 
1.コンディションは競技状態を支えるもの
ちょっと分かりづらいかもしれませんが、言葉の意味から述べておきます。
 
「コンディション」とはピークパフォーマンスの発揮に必要なすべての要因
 「コンディショニング」とはピークパフォーマンスの発揮にすべての要因をある目的に向かって望ましい状況に整えること
   
=競技スポーツにおいて設定した
    目標を達成する為全ての準備プロセス
  
(参考:日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー テキストより)
  
つまり、コンディションを整えるプロセスの事をコンディショニグと言います。
  
  
  
コンディショニングの要因は3つ。
 ①身体的要因 
    ②環境的要因 
    ③心理的要因
 
<コンディショニングの要因>

①身体的要因:

 柔軟性/筋力/身体組成/神経系/代謝系/技術(スキル・フォーム)

②環境的要因:

 暑さ・寒さ対策/用具・防具の安全性/サーフェイス/睡眠/食事/練習環境

③心理的要因:

 ストレス/興奮水準/思考方法/対人関係

 

これらは

ピークパフォーマンスを発揮するために

必要な要素です。

 

ピークパフォーマンスとは、試合当日の最高の状態、といった意味合いで

それを発揮するために、「コンディショニング」は行いますが、

 

その目的は

1)パフォーマンスの向上

2)ケガの予防

 

です。

 

上記の身体、環境的、心理などパフォーマンスを向上させるべく

すべての要因を加味し、

競技者がなんの不安もなく、競技・演技に集中して望める状態にする準備、手段

のことを「コンディショニング」とここでは定義されています。

 


コンディショニングとは現在の競技状態目標とする競技状態ギャップ時間をかけて埋める作業のことです。

 

目標とするチーム作り、技術的なレベルアップは監督、コーチの方々のお仕事。そこにも計画的なものはあるかと思いますが、

 

トレーナーはそのパフォーマンスを支える土台作りのためにどうコンディショニングを行うか、計画を立てて実施していきます。

 

トレーニングをプランニングするためには、ピリオダイゼーション(期わけ)という概念を活用ますが、ここでは言葉のみの紹介で。

 

上記のように、要因は様々ですが全てつながりを持っているものだし短期間では簡単に浸透するものではありません。

 

・・・この知識を得たとき、私の中の「コンディショニング」の概念は大きく形を変えていきました。

 

痛みがある選手をケアする、とか

テープを貼って試合前だけなんとかする、とか

優しい言葉かけやフォローしてあげよう、とか

 

そんな見える部分のサポートは ”氷山の一角” でしかない。

私じゃなくてもできることだと思いました。

 

私は、海の中に沈んだ部分に働きかけたい。時間をかけて、根本から選手の「コンディション」を整えてたら

 

強く、しなやかで、たくましい選手を作ることになるんじゃないか

 

遠回りのようでも、結果的にケガを予防し、パフォーマンスを向上できる。

そう思うようになりました。

 

 

2.トレーニング計画と結果をすぐに求めない我慢強さが必要=目標が明確である

 

 前述したように、時間をかけて目標とする競技状態を整えるプロセス(過程)を

「コンディショニング」と言います。

  

 分かりやすくいうと、

 

フィジカル面の評価方法は「体力テスト」を行なって数値を出すことによって

体力要素を可視化します。

 

テスト項目は競技特性に応じた種目を実施するので、選手もこちらも客観的に、課題や特徴が見えるので、これから先の目標までの期間具体的にどんな体力要素をどのくらい伸ばせればいいのか目標が設定でき、

より的確なプログラムを提供することができます。

 

 トレーニングというストレス負荷を体に与えることになれば、当然「回復」についても考えなければなりません。

 選手の食生活、食の大切さを教育しなければならないこともしばしばです。

 

 選手が練習に取り組むことは大事ですが

睡眠や休養を削ってまで努力する方がいい、と信じていたとしたら休養をとる大切さも教えてあげなければいけないかもしれません。

 

 このように、コンディショニングの要因はコンディションをどう整えていくかという方針を示してくれます。

 

 最初からすべてを取り組めるわけではないので少しづつ、少しづつ、選手の育つ環境に知識という「栄養」を与え、


成長するのを見守ります。

 

 それができるのはしっかりと先を見据えた「計画」があればこそ。

 

 ベーシックなものでも、年間通してプログラムを立てた内容の実施をこちらも繰り返し、実践し、反省し、工夫していく…

一つとして同じ答えはないのでしょうね。

 

 【 まとめ 】

 コンディショニングとは、

 現在の競技状態から目標とする競技状態までの時間を逆算し

 そのギャップを埋めていくプロセスのことです。

 

 目的は、パフォーマンスの向上と、ケガの予防。

 

 あくまで、監督・コーチが打ち出すチームのパフォーマンス目標を共通ビジョンと

して情報を共有し、そこに向けて、トレーナーはどんなコンディショニングが必要なのか計画の中でサポートしていく。

 

 勝つことは目標であり、目的ではない。

選手が、最高の舞台でピークパフォーマンスを発揮できることは勝利の最低条件だと思うし

 生き生きと力を発揮する選手の姿を想像するだけで、私はなぜか、涙が出そうになります(笑)。

 


 【 編集後記 】

 次女が「クラスマッチ(ドッジボール)で優勝した!」と帰って来ました。

 

 先週まで ”うちのクラスは他に比べて運動が得意な子が

 集まってるわけじゃないから、絶対勝てない・・・”

 

 そう言っていたのですが?

 

 先生から一言

 「力がないなら、頭を使いなさい」

 そう言われて、みんなで作戦を考えたそうです。

 

 どうやら、功を奏したようで思いがけず全勝だった、とのこと。

 ”このクラスには負けるはずがないだろう”とタカを括っていたクラスが

 必死に戦っていた、と笑顔の娘。

 

勝負は、やってみないと分かりませんが

 

 目的があり、計画的な勝負で結果が出ると、それは知恵と経験になる。

 

 プロセスのない勝利も、たまにはアリですね(笑)。

 

 

「コア コンディショニング」のWEBサイト

 興味あればこちらもご覧下さい↓

www.cocomisaka.com