スムースで滑らかな流れるような動き、丁寧で静かなステップがエレガントでうっとり♡
前にも書いたかもしれないけれど、骨太でがっしりした身体、美しさと優雅さ、そして男性性と女性性の同居が、個人的に彼の不思議な魅力だと感じる。
踊っていないときもだけれど、踊るとさらに舞台でのオーラ、存在感が大きくなり惹きつけられた。
出逢いのPDDでは時折笑顔を見せ、寝室のPDDでは満面の笑みのデ・グリュー(ユーゴ)に、見ているこちらも嬉しくなる笑
マノンとデ・グリューのどのパ・ド・ドゥはどれも音楽が切なくて胸を打つけれど、やはりエレジーはその音楽だけでも泣ける。。。涙
レスコー役のパブロ・レガサは、ルックスも雰囲気も役によく合っていてとても良かった!
イケメンでワイルドで野心家な感じ、悪ではなく、どこか憎めないところも好き。
初っ端からロクサーヌ・ストヤノフ演じる愛人とぶちゅーっとキスを繰り返し、そのナチュラルさに、やっぱりヨーロッパの人がやると演技に見えないよね〜と感心←?
プルミエールのロクサーヌも注文しているダンサーの一人だれど、癖のない美しい踊り。
今回初めてパリオペの「マノン」を観て、本家であるロイヤルダンサー達の演技の癖の強さが際立って感じられた笑
もちろん演じるダンサーにもよるけれど、これは好みよね。わたしはどちらも好き。
白塗りのムッシューGMは、中世ヨーロッパの貴族のいやらしさ?がリアルに感じられて、ビジュアルも含めて本物!って感じがした。(本物見たことないけど)
高級娼婦役のオーバーヌ・フィルベールとビアンカ・スクダモアは、「白鳥」でも一緒に配役されていた可愛い2人。
「白鳥」同様、「マノン」もまた、ダンサーも衣装も美術も、舞台上の全てが美しい、、♡(ため息)
2幕、高級娼家でのパーティーのシーン。
ドロテのマノンはデ・グリューを見ても気まずそうでもなく、全く悪気がない様子。
マノンのソロでは、アチチュードターンや膝下だけで踊るようなステップなど、ドロテの踊りのクオリティが素晴らしかった。(上腕二頭筋と背中の筋肉もかっこよかった!)
この場面のマノンの衣装、シックかつゴージャスで大好き♡
ここでわたしは、マノンしか見えていないデ・グリュー(ユーゴ)を見ながら、心の中で彼に、早く諦めた方がいい、彼女はあなたが幸せになれる相手じゃない、と呼びかけていた笑
結局デ・グリューと駆け落ちして部屋に戻ったマノンに、なんでこんなにすぐに心変わりできるの?と思いながらも、しかし同時に、めちゃくちゃだけど彼女にとってはきっとどれも本当で自然なことなんだろうな、とも思えた。
ちなみにマノンという人物について、マクミランはこう記しているそう。
「マノンは美しく、人生を愛していて、快楽に抗うことができない。彼女は魅力的だが、モラルはない。」
3幕の看守の部屋のシーンは、マノンがどんな女性であれ、正直何度見ても辛い。
ここで一気にテンションが落ちて笑、諦めのような脱力感のまま、最後までずっと涙目。
沼地のパ・ド・ドゥは、マクミランならではのアクロバティックでドラマティックな振付。
ユーゴもドロテも背が高いから、さらにリフトに迫力があった。
何度も観てすっかり見慣れているけれど、改めて考えたら「マノン」って特に3幕は完全にクラシックではないなと。マクミランって本当にすごい。
カーテンコールの途中までは現実世界に戻って来れない様子の2人だったけれど、お互いに向き合ってレベランスしたときに、2人とも初めて笑顔に。
その後カーテンの前に出てきた2人が、客席に向かって同時に両手でハートを作ってほっこり🫶🏼🫶🏼
(2人で事前に決めてたのかな?笑)
温かいムードに包まれて終演した、素晴らしい「マノン」初日だった。