家族で穏やかな、でもいつもとは違う年末を過ごした。
夫が毎年楽しみにしている年末年始の連休も、その年はお酒を飲むことはできず。
その代わりにステントのおかげで今は食べたいもの何でも食べてOKのお達しがあったので、好きなお店のものをテイクアウトして食べまくっていた。
"あそこのハンバーグが食べたい"
"あのお店の中華が食べたい"
リクエストがあると買いに行った。
日常生活も普段通りに送れていた。
そして年明け最初の診察日がやってきた。
子どもたちを母に預け、私と夫で病院へ向かう。
お天気の良い日できれいな朝陽を浴びながら…
"どうか手術が順調に受けられますように。
肝臓に転移した癌が散らばっていませんように"
と祈る気持ちで向かった。
病院は年明け最初の外来の日ということで大混雑。待ち時間の間夫も私も緊張していた。
そして夫の番がきた。
先生「詳しいCT検査の結果、前の病院の検査とそんなに変わらない状態だったよ。
肝臓に転移したものも大きいものが2つあるけど左に寄っているから、結腸癌と肝臓の方もまとめて切っちゃった方がいいと思う。」
良かった…!!
私は内心とてもホッとした。
でも隣の夫は手術のことで頭がいっぱいになっている様子。
手術は10時間前後になる予想で、開腹してみて状況によっては人工肛門(ストーマ)をつけることになるかもしれないと。
ストーマ??
また聞きなれない言葉が…
私も夫も動揺していたが、詳しい説明は次の場所でするのでと言われて先生からのお話は終わった。