100万円、1日で使いきれ!どうする? ブログネタ:100万円、1日で使いきれ!どうする? 参加中
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テレビ番組に一回出演したギャラ

は300万円以上。


かつて飛ぶ鳥を落す勢い、そのため

怖いものなんか何もなかった頃

(去年の夏の終わりにそれは

終了したのだが)、父ちゃんは

一回分のギャラ、その3分の1に

満たない100万円など一日で

簡単に使い切ることが出来た。


『無礼講!!!』

父ちゃんのこの一言で始まる

宴会。

数え切れないほどの人間

(中には勝手に自分の仲間を

連れてくる、不届きな輩もいた)

が集まったのだが、『無礼講』

という言葉とは裏腹に決して

仲間を勝手に連れてくる連中に

しても、父ちゃんの顔色を

伺って、決してハメを外すこと

は出来なかった。

それはただ毎回父ちゃんの

力を誇示するために開かれて

いたに過ぎないパーティー

だったのである。


そんなことを一年前の今頃

はまだ続けていたと言うのに

父ちゃんにはそんな記憶は

ほとんど残されていない。

その私的なパーティーに集まって

いた連中はともかく、もし

正常な人間がそこに足を

踏み入れたとしたら、その下品さ

に辟易したであろう。

下品の極み。

まさにその言葉にピッタリな宴会。

そして皆、そこに出席する連中

はただただ父ちゃんの顔色を

伺うだけ、それがまたこの宴会を

下品なものにしていたのだ。


そうして大勢の下僕のような人間

から必要以上に持ち上げられていた

父ちゃんも今は一人寂しく

無人島に暮らしている。

無人島と言っても日本国内のそれ

なのに、今は誰も自分の存在に

気付きさえもしてくれない。


そんな父ちゃんはここ最近、寂しさ

が極限に達したのか、目の前の

海を通る漁船に対して手を振る

という行為を繰り返していた。

だが父ちゃんも無人島からもう

出ることはないというプライドも

あって、その行動はどこから

力なく、ただ顔の横で掌を

若干動かしているに過ぎなかった。


父ちゃんはその無人島にクレジット

カードを持参していた。

それが彼の全財産であったが

もちろん、そこには未だ数億円

いや、それ以上の資産が残されて

いる。

その無人島を買い上げても、十分

おつりが来るほど、未だ父ちゃんには

金が有り余っていた。

だが彼にはもはや、その使い道は

ないも同然だったのだ。