二人っきりのプレハブ小屋には

加湿器が1つあった。
 

いつだったか 



バ「家にいらないやつあったから持ってきた~」



と、ババ加湿器が追加。

その日から加湿器は2台になり、
私の横には元々あった小さい加湿器
ババさんの横にはピンクのババ加湿器

が置かれた。
2つもいらないけどね。

で、問題になったのは水の補充。
1台の時は毎回私が入れていた。
たまーに夜勤の人や休日出勤の人も入れてたけど
ババさんが入れることは一度もなかった。

 

前にババさんが

勤務開始時間過ぎてから席に着いてた・・・頃

パソコンの立ち上げとか印刷用紙の補充とかも

全部私が準備していた。

ところがある日

出勤前に立ち話で盛り上がってしまい

私も勤務時間ぎりぎりに着席となり

ババさんの方まで準備ができなかった時があった。

 

 

 

バ「なんでパソコン立ち上がってないのよ!

  仕事できないじゃん!」

 

 

 

え・・・

これって私のせい??

と、勤務開始から20分後に来たやつに言われ

今までやってあげてたのに

なんなのこの仕打ちと思い

それからババさんの席の準備をやってあげる事をやめた。

 

なので今回も2台分補充しなきゃ・・・

なーんてなる訳ない。

そもそも1台で十分なんだし、
自分の使いたかったら自分で補充しな
という態度で自分のとこのしか補充しなかった私。




バ「水、入ってない・・・」



と、ぼやくババさん。

毎回水が補充されていたおかげで
厚化粧にひびが入る事なく過ごせていた事に感謝し、
当たり前だと思って過ごしていた自分に反省しろ。

と、ある社員が言っていた。

ところが、



バ「昨日より水が減ってるって事は誰か使ってるって事じゃん。
  使ったなら水補充しといてよね!」



と、いろんなとこで騒いだらしく

反省する間もなく
気付いたら補充されているようになり

結局前と変わらず水を補充しない結果に。

あーあ。

誰よ余計な事するのー。

 

誰もが
水補充問題は解決したかのように思えた。が。


ある日



バ「あれ、煙でてないっ」



ババ加湿器のスチームがちょろちょろっとしか出ていない。
水は入ってる?
斜めになってない?
と、カバーを持ち上げるとなんかびしょびしょ・・・



バ「これ、水入れすぎじゃん!
  ありえないっ、水入れたの誰よ!」



すごいお怒り。

いろんな人に声かけて犯人捜し。
どうやら犯人は夜勤の社員Bさんらしい。

ババ加湿器の水を補充してくれてた人の一人。
今日はもう帰っちゃっていない。


とりあえず・・・
一回水全部抜いて逆さにして乾かせば直るかもよ。
で、その日は置きっぱなしで乾かして、
次の日起動させてみる。



バ「ほらー、なんか煙の勢い弱くない~?」

私「そうかな・・・普通に見えるけど・・・」

バ「ちゃんと見てー
  こんなに煙低くなかったしー
  絶対壊れたしー」

私「まぁ、
  水入れすぎでびしょびしょのままはだめよね。
  注意してほしいね」

バ「まじムカつく~~
  弁償してもらおう!」



それから社員Bさんに文句の手紙を残して帰宅。

次の日

社員Bさんがプレハブ小屋に来る。



B「ごめんね」

バ「弁償しろ!」
 
B「領収書もってきたらお金はらうよ」

バ「あんたが買ってきなさいよ!」



ひぇ~~。
もう謝っただけじゃ許さないって勢い。
壊しちゃった事は悪いと思う。
でもね、なんかね。

いつも水補充してもらってたのにあの言い方はないよね
壊されちゃまずい私物を会社にもってくんなよ
そもそもいらないから持ってきたんじゃ?
いらないもの弁償させるって・・・
どこが壊れてるの?普通にスチームでてるじゃん
1台はあるんだしもういいよ壊れてても

と、周りの人もざわざわ。
騒ぐババさんに共感する人は一人もなく
いいよ、ほっときな~っという空気になっていた。

が、
一週間ぐらいして



バ「旦那に相談したらめちゃ怒ってー
  俺が怒鳴り込みに行くとか言っててー」
 


ええー・・・
なんか、家族してすごい。

いらない加湿器だったのよね???
説明の仕方の問題なのか・・・。
このままだと本当に旦那召喚するな。
Bさんかわいそすぎる。
きっと負けて買わされる。
どうせ買わされるなら・・・・



私「とりあえず領収書もってきたら払うって言ってるんだから
  旦那呼ぶ前に買って領収書だしてみたら?」

バ「そだねー。じゃあ、探してみようかなぁ」



この提案がよかったのか悪かったのか
今となってはわかんない・・・
翌日、ほぼ同じ形の茶色ババ加湿器が届く。
水を入れて起動。



バ「ほらぁ~、やぱり勢いが違う!」



ドヤ顔のババさん。
そのまま領収書を社員Bさんの机に置き帰宅。
 

翌日現金をもらって
またドヤ顔。
嬉しそう。
ホントヤな奴。

もう水も補充しなくていいよ。
関わりたくなかったら触るのもやめな。
もうね・・・
ババさんのってわかってて使った社員Bさんが悪いんだよ!

と、みんなで変な慰め合い。

そして社内全体に

「ババさんのものには触らない」
新ルールができた。

 

で、

 

 

それから一週間後


補充されない加湿器の水にイライラしながら
ババさんがぼそっと一言。



バ「これも壊れたかな・・・」



どう見てもスチームの勢いが弱いって事に気付いたらしい。


ってかさ。

最初のと変わらないし。
元々こうなんだよ。
なんなんだろこの人。

その後その加湿器は結局使われなくなり、

ほこりをかぶったオブジェに。

私の横の加湿器だけが

ぽこぽこ起動するのでした。