公開中の映画「永遠の門 ゴッホの見た未来」を観ました。

 

 

創作に意欲を燃やしたゴッホの人生を描いた映画はいくつかありますが、この作品は伝記ドラマというより、ドキュメンタリーのよう。

 

ゴッホの目線で、淡々と進むストーリー。

 

ゴッホ独特の筆致や、厚く塗り重ねた色が完成されていく過程を、役者さんの演技を通して観ることができるのが、このジャンルの面白みだと思います。

 

126年ぶりに発見された、帳簿に描いた多くのスケッチも盛り込まれていました。

 

フリー画像

 

さて、前回の“ある色と画家の名前が結び付くことがある”という記事。

右矢印『東山魁夷の青・奥田元宋の赤』

 

ゴッホと結びつく色と言えば、黄色。

 

「ゴッホイエロー」と称される「ひまわり」や「夜のカフェテラス」で使われた黄色は、「クロムイエロー」。

 

当時開発されたクローム顔料のこの色の絵の具がなければ、

ゴッホはあの「ひまわり」の絵は描かなかったかもしれません

と、色彩検定1級テキストにも載っています。

 

色再現してみました。

 

「クロムイエロー」 明るい黄

*画像の色は、JIS採録の色の近似色

 

ついでに、JIS採録の「ひまわり(向日葵)色」と「イエロー」も色再現。

 

「ひまわり色」

 

「イエロー」

 

ゴッホ配色

☆左から、ひまわり色→クロムイエロー→イエロー

 

「クロムイエロー」と「ひまわり色」は、色みが近い!!びっくり

 

やっぱり、ひまわりを描くのに適した色だったんですね…。ひまわり

 

映画でも、ゴッホが見ていたであろうイエロー基調の映像が印象的でした。

 

エンドロールの途中に、黄色の画面とゴーギャンの手紙が挟まります。
色彩を学んだ方は、ここのナレーションが興味深いはずです。
グラサン

 

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