3月3日の午前2時に
映画『ベニスに死す』が放送されていて
録画したんです。
顔立ちや衣装の美しさが好きで
学生の頃から何度も観てるのですが
何年かするとまた観たくなる作品です。
ストーリーをご存知の方は
ピンとくるかもしれないけど・・
この作品って
コレラが流行して主人公が死んでしまう話
なんですよ
コロナウィルスが流行ってるのに
なぜ、この映画を・・?
と思いませんか?
出だしのほうで作曲家の主人公とその友人が
『美』について討論するんです。
主人公は限定的な美しさに傾倒する
理想主義者っぽくて、
友人は美とは汚い部分もひっくるめてこそ
完全だといいます。
ちなみにマロンも友人と同じ考え。
主人公はベニスで静養するのですが
そこで美少年タジオを見つけ
彼の姿を追うようになるんです。
そうするうちに
ベニスの街には消毒が撒かれ
死の気配が漂い始めます。
その状況が、、
まさに今じゃんか‼︎
( ̄◇ ̄;)
と感じたのです。。
映画の主人公の病んでる部分が
現代人とカブるようで、
昔映画を観た時より
映画のいわんとするところが
分かる気がするんです。
主人公の心象風景(世界の捉え方)が
原因でその状況(現実)を作ってるって。
閉じてる
隠してる
怖がってる
執着してる
自分に嘘ついてる
本当は人間臭いのに
穢れだと思って蓋をした部分。
追い出そうとして蓋をしたものは
目の前の世界で具現化されて
世の中を穢れたものにしていきます。
1971年公開の映画なのに、
50年後(2020年)を予言したような映画で
この映画を作った監督や
原作者の深い洞察力に
ゾッとしてしまいましたよ。
【ヨーロッパの映画】