テレビやラジオを見たり聞いたりする機会はめっきり少なく
なりましたが、何気ない出会いによって何かを知る機会は
断然こちらが多いです。
YouTubeは自分の好きな領域からのピックアップなので、
興味は深化してしまい、閉鎖的な部分が多いのです。
今日も素敵な出会いの中、「孤児として生きる」の大阪在日コリアンの
利用する介護施設の理事長の田内基氏。
韓国人の父と日本人の母を持ち、戦争中、戦後、自己の存在に苦悶し
日本人、韓国人なのか?とアイデンティティを考え続けてきたという。
父亡き後の母が異国の地で、韓国の孤児を施設で愛情深く育てている
その姿を見て、幼き頃にはなぜ自分は孤児と同じ扱いなのか?
もう少し愛情を受取りたかったいう思いを持ち続けた。
時間が経つと必死で働く母の思いをくみ取り、自分も同じ道に身を投じます。
田内さんの母は 名前も知りませんでした。
日本を離れ半世紀も渡る間、韓国の恵まれない子供達に母となり
自分の人生を捧げたのです。
誹謗中傷やひどい仕打ちもされています。
心の透明な美しき人です。
その思いを田内基さんは受け継いでいます。
仲睦まじくお話される田内さんの日本人の奥様、
やはり背負う荷の重さに死を決意することもあったようですが、
あなたは死ねるからよい。
私は子供達がいるから、殺されても死ねない。
この言葉で こんな大きな器の人のそばで、自分の泣き言を言っては
いけないと、独立独歩であることを心に決めたそうです。
最近はとても涙もろく、このご夫婦の放つ純度の高い、美しい言葉を
受取り、自分の中に少しでも注入できるようにしたいと。
田内さんのご両親の思いを、母の思いを受け継ぎ、奥様が伝承していきます。
コロナ禍で人が奥に留めていた、邪悪とも呼べる言葉、行動を目にします。
なぜなら災厄は人々に揺さぶりをかけるからです。
こんな素敵な思いが、世界にはある事に感謝します。
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