商店街に小さな鍵屋さんと写真館があります。
少し前に高齢になったお花屋さんがお店を閉めました。
花を買って帰りたい時に立ち寄っていましたが、今はスーパーの片隅の
お花コーナーになってしまいました。
鍵屋さんは合鍵を作ったり、忘れた頃に作りにいきます。
ご主人はかなりご高齢です。
とても笑顔がすてきで明るい気持ちになります。
クイックサービス的なチェーン的ではできない複雑なタイプも
作りあげることができます。
写真館は受験の写真、今はネット出願ですのでデーターで
もらいます。自分の転職時の写真、たくさんの頻度はないけれど駅近くに
ある事はとても安心できます。
80歳近くのご主人はパソコンを使いこなし、修正や汚れを取ったり
私にはできないぐらい器用にこなします。
何も変わらないように見えるお店ですが、実は違います。
実は本当は変わりつつ、不変を保つ。
それが可視化されて目の前に現れています。
恐らく時代にしっかり対応し、デジタル化や新しいスキルを磨き
私は私であるという同一性を保っている。
生き残るために自然と微調整しているのです。
学ぶべき方々です。
たえず合成しつつ、常に分解し続ける。こういう危ういバランスの上に
かろうじて成り立っている秩序秩序が生命現象だ。
恒常的に見えて二度と同じ状態はない。大きく変動しないために、いつ小さく変わり続ける。
動的平衡である。
福岡伸一
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