20年以上前に読んだ「思考の整理学」
帯には 東大・京大で一番読まれた本、
刊行から34年、累計数245万部突破
それを目にしたから購入したのか定かでないが、
一度読み本棚の奥底に眠っていました。
今回のコロナの事で断捨離を敢行
新たな出会い、本棚から掬い取り再読しました。
以前とは違う気づき、本から浮かび上がる言葉と自分の頭の中の点が
繋がった感触を掴みました。
(自分の小さな枠組みの中ですが、新鮮な感覚です)
醗酵
寝かせる
アナロジー
情報のメタ化
忘却
時の試練
話す
第一時的現象
既知と未知
拡散と収斂
タイトルの中から見だしですが、脳科学的見地、哲学的見地、合点する
言葉と、今でも普通になっているメタ認知など34年も前から
提示してくれています。
一番勇気づけられる事は、忘れていいと言うことです。
知的情報をため置き呼び出すために、忘れないためにノートに
書き記します。
ものを考える頭を育てるには、一番近い記憶を退散させ
頭の整理をさせる事が不可欠である。
忘れてよいのです。
そして古典は読者の忘却層をくぐる抜けたとき、濾過槽を通過して
消える運命にある。
少数だけが試練に耐えて、古典を再生する。
忘却のふるいを通る事が古典の関所である。
20年という歳月、色々な事があります。
時間が持つ風化作用
私の中で以前読んでいた内容に風化がおこり、
細部が欠落していましたが、骨組みはしっかり生き残り
新しい性格のものに変化しました。
恐るべき 古典 思考の整理術
書評家ではないので、本の紹介とは違いますが、
自分が嘗て読んでいた本が変身したことが驚きを
禁じ得ません。
今日と昨日は違う。
今と1分前も違う。
人にできることは忘れることのみ。
かりに、自分の主張がいくら正しいとしても、
忘れる事によって、前に進めるエネルギーがわいて
くるなら、そっちの方がいい。
外山滋比古
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