古の記憶です。
高校の教科書に森鴎外の「舞姫」
医学の道を志しドイツへ留学する豊太郎と出会った踊り子のエリス
夕暮れ時のエリスに時計を差し出す豊太郎。
2人
のスタートの場面。
素敵です。!
国の威信を背負ってやってきた彼が、外国人と恋愛、結婚する
など言語道断な時代背景。
我が一身の大事と思う気持ちとエリスとの恋愛に苦悶する。
彼は最終的にロシア行き日本に戻りエリスは傷つきます。
実際にも
鴎外がエリーゼという女性と結婚をするつもりで別々の
船で日本にやってきましたが、母親の反対でお金を渡し追い返したという
事を知り失望しました。
多層に包まれる背景をはじめは理解できません。
時代の重圧に耐えられなかったのでしょう。
鴎外が自分の娘に
エリーゼとの面影を託し、名前をつけたとも言われています。
彼女の幸せを娘に託し祈っていたように思います。
アンナ・マリー
森鴎外のの考え方 諦念(レジグナチオン)この考え方も
漱石の則天去私と似ています。
自我と社会の矛盾に遭遇したとき、自己ばかりに重きを置き
貫くのではなく、社会的立場を冷静にありのまま受入れながらも
自己を埋没させない。
社会的責任と自己達成欲求との対立を調和させていくこと。
急激な近代化が望まれ急がれた明治時代。
その中で偉大な文豪、知者達の思いを紐解く事で
不安な日々を消してくれる気がします。
日の光を籍りて照る大いなる月たらんよりは、
自ら光を放つ小さき燈火たれ
森鴎外
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