高野長英といえば、幕末の蘭学者。
幕府の鎖国政策を批判して
「蛮社の獄」で捕らわれ
「永牢=死ぬまで牢に入れられる」に処せられた・・・
くらいまでは日本史で習った覚えがあります。
獄中5年・・・「牢名主」までなって
一応まあまあマシな牢屋暮らしにはなったものの
前途に希望はなく、
牢屋の下男をそそのかして獄舎に放火させ脱獄。
(ここで放火犯、しかも破牢という大罪人になってしまったからね~~)
有能で執拗な幕府の大捜査網から逃れ
弟子たちの助けをかりながら
逃亡すること6年余りの・・・
緊迫感あふれるお話でした。
読んでいて胸が苦しくなりました。
吉村昭先生の小説はどれを読んでも間違いなく引き込まれるので
(実際どれを読んでも間違いないので^^)
春からこっち、ずいぶん読みました。
胸が苦しくなるといえば「仮釈放」とか
あまりのリアルさに
思わず本を閉じてしまいそうになった「熊嵐」とか
あまりの描写にこちらまで息が苦しくなった「高熱隧道」とか
こういうのが好きな人にはオススメです^^;
長英さんの隠れ家跡が今も残っているとか。
今度行ってみよ!!^^;