骨折を乗り越えて2度目のリハビリでした。私の体力の許す範囲で目一杯の
メニューでした。少しでも筋肉をつけて腰が楽になりたいです。
さて、今日はもう何にもしないでダラダラと本でも読んで過ごしたいです。
私がテレビを点けるのは午後4時から。まず地方版ニュースから全国版、そして録画している
朝ドラ「あんぱん」そのあと5時20分頃、お相撲でしたが終わってしまいました。
撮り溜めしているテレビを見て、楽譜書きの続きをする。とこんな一日でしょうか。
今日のご飯はピーマンの肉詰めと春雨サラダ、味噌汁。 ポエム「cocoringの部屋」
風鈴のけたたましきを取り外す
連載小説「幸せのパズル3」11
諸岡三丁目と表示されたブロック塀のその角に建っている有村レジデンスはすぐに分かった。ざっと窓を数えて一六所帯のビルでどの窓にも灯りが点いているところを見ると全室が入居しているらしい。有村と表札がかかったドアは一階の左横でそこだけが別注で誂えたらしい濃い茶色に洒落たデザインの施されたドアになっていた。住居の裏側、南の部分は結構広く庭があり仄明るいところを見るとベランダから部屋の灯りが漏れているようだ。あまり手入れされていない芝生にレースラベンダーが茂り、その上にはアケビの実がタワワに成っていて中にはパックリと割れて白く熟れているのが見えた。
恭一が思い切ってドアホンを鳴らす。返事はなかった。五回くらい鳴らしても応答がなく、陣の助がノブに手をかけて引っ張ってみると、なんと鍵はかかっていない。首を突っ込んで呼んでみるが返事もない。
「有村さん、神村と申します! お話があるんですよ」
人の気配はなんとなくするようだが…。
「入ってみるか」
陣の助の声がけに、恭一の後ろから恐る恐るカナエも後に続く。
「有村さん、おられますかぁ。勝手に入ってますが、大丈夫ですかぁ」
陣の助の声だけが室内に響く。薄明かりが漏れるリビングまで来ると微かに音楽が聴こえてきた。思わず三人は顔を見合わせる。生きてる…。薄明かりの中で三人の目が嬉々と輝いた。
「有村さん、こんばんは。勝手に入ってきました」
返事を待たずそっとドアを開けると目の前の光景に唖然となった。なんと楕円形のテーブルの前に胡座をかいた初老の男が大皿に顔を埋めるように一心に何かを食べていた。何かというとそれはカレーだ。部屋中に香ばしいカレーの匂いが充満していたのですぐにわかった。三人は突っ立ったままその光景を眺めていたが、やがて食べ終わったのかやっと顔を上げたのはもちろん有村実雄だ。それは免許証で見た顔そのまま、いや、頬はげっそりとやつれてはいたが本人に間違いなかった。