早朝より「心臓血管病院」へ行きました。倒れた原因を解明に行ったのです。
予測通り低血圧でした。でも、先生が言われるのに、私の低血圧は心臓には最高に良くて
血管も綺麗だし、不自然に低血圧を治療することはないそうで、それより私の日常を見直すこと。
例えば、急に振り向いたり、急に立ち上がったりとか血圧が低下する行いを慎むことだそうです。
無理をしない。と言われれば確かに無理というかオーバーワークになってました。ともあれ
血液も心臓もきれい。で、脳もいうことなし。でも倒れた。そうそう脱水も行けないと言われました。
杖休め佇む川辺大夕焼
連載小説「幸せのパズル」最終回
24暮れかけた空が淡い紫色を帯びると番だろうか二羽の白鷺がその背に陽を浴びながら飛んで行く。
夏野菜の収穫も終わり、窪みに雑草や引き抜いた夏野菜の残骸を米糠を適当にかけながら上から何層にも重ねていく。恭一の勉強のおかげでいろんな知識が生まれ、自家製の堆肥作りだ。半年もすれば下の部分から肥料として使って行く。収穫を終えて整地された畑が見事にまっすぐな畝を描いてこんもりと仕上がっていた。
最後の収穫はピーマン、オクラ、枝豆、ゴーヤ、カボチャも可愛いのが数個ある。
陣の助の三輪自転車の篭に積み込んだ。子供食堂への寄付はこれで三回目になるが喜ばれている。
「ゴーヤは子ども食堂じゃ使わないか」
「良いわよ。要らないものは私が貰うから」とカナエ。
「なら、ゴーヤちゃんぷるでも作ってうちで一杯やる? もう車の運転もないし、私のとこで軽くやってけば」
女二人の会話は早い。すぐに相談が決まるし、佐知子の家がすっかり溜まり場になってしまった。シェアハウスの着工は既に始まり来年明けあたりには入居できるととなれば心が浮き立つのは誰しもが同じだった。陣の助の介護施設は元々が介護二までの条件で状況が変われば次の段階の施設へと引っ越すシステムだから、気が早い陣の助は来春早々の退去を決めたという。恭一は自宅の売買するのはやはり未練があるらしく取り敢えずは双方に身を置くらしい。カナエといえばこの秋には夏子夫婦と孫が帰ってくるので、マンションを空け渡しすぐにでも入居する意向なのだ。
「夏子がマンションの家賃はしっかり払うって言ってるし」
「良かったじゃないの。すぐ傍に身内がいれば心強いわよ」
まだ、マンション暮らしに未練があるカナエの気持ちも分かりながら佐知子はるんるんだ。佐知子の家は輝喜と里沙と子供三人が入ることになっている。
「考えてもみて。私たちの年齢で普通ならほとんどが尻すぼみの人生なのに、今の私たちはこれからが希望に満ちた人生の幕開けじゃないの」
佐知子の言葉に恭一が至らぬ口を叩いた。
「そうやねぇ! 俺も老後が楽しくなったよ。この歳で女性との同居とは」
カナエのお得意の一喝!
「バカヤロウ! あんたは一言多いのよ。いつも! この後に及んで女性も男性もない! 私たちは人生の同士、そしてパートナーなんだから」
カナエの趣味、私小説の執筆のタイトルは決まっている。
人生丸ごと青春