5/12(月)の解体作業から始まったバスルームの改装工事。
昨日は午後に用事がたくさんあったので,業者さんには半日だけ来て頂いた。
うちの壁は天井まで9フィート(2.74m)あるが,解体時からハシゴを使っていないよう...どうやって作業しているのか聞くと,バケツを逆さにして乗っていると言うではないか。危ないからうちのハシゴを使ってと持って行った。
業者さんによると,99%の家の天井の高さは8フィート(2.44m)らしい。うちは地下室の天井も高く(8フィート10インチ),一方地下水位は低いようで,排水ポンプは全然稼働していない。
完成していくところを見るのはもちろん,材料や次の工程について説明を受けるのは非常に興味深い。仕事始めと終わり,そして飲み物や軽食を持って行く時に,いろいろ質問している。業者さんは声が大きく話し好きでえらく正直な人で,毎日30分くらいはしゃべっている。良い人間関係が良い仕事を生む。
職人歴は,イタリアのベネチアで15年+アメリカで13年の28年。顧客は中東系がメインで,日本人はあなたが初めてだと言われた。少なくとも今年はもう予約が取れないが,2年前に改装工事をした親戚がかなりがんばってうちの予約を入れてくれた。名刺もウェブサイトも持っておらず,クチコミだけで商売が成り立っているそうだ。
夫はこの業者さんのことをアーティストと呼んでいる。仕上がりはもちろん,基礎工事の美しさにもこだわりが強い。専門はタイルだが,ハンディマンなので何でもできるそうだ。
夫は,作業日の初日に「あなたが作業しやすいようにするのが私の仕事。好きな音楽をかけてやって下さい」と言っていた。
「床を汚さないで」とか「壁を傷つけないで」とDon'tで要求したり,金品が盗まれるかもと警戒したりするのは簡単。相手を萎縮させてしまう。
私も,「音楽の音は大きくしていいからね」とか「飲み水は常温と冷たいの,どっちがいい?2時間前に冷凍庫に入れておいた冷たいのもあるよ。キャップを緩めておこうか?」と声をかける。
材料についても,「プロのあなたが,うちに適していると思ういい物を使って下さい」とお願いしている。知識のない者が価格やネットの浅知恵で判断し,口出ししたり安価な物に変更したりするのは非常に危険。私にとって生まれて初めての改装工事。プロの仕事を尊重するのは当たり前である。
欠陥工事で困るのは業者さんではなく,うちだから。
「1,000年使える夢のバスルーム」だそうで,床のセメントの下は一面メタルラス(金網)を張ってある。シャワールームの床とベンチと壁には,水道業者がシャワーパンライナー敷き,コーナー部分も補強。床からの高さは最低6インチが規定らしく,ライナーにも線が入っているが,その2倍の12インチで張ってくれた。壁面に取り付けたセメントボードの継ぎ目もモルタルで隙間なく埋めてある。使うのは水に強いポーセリンタイル。丈夫で絶対に水漏れはしないらしい。
完成してからでは基礎工事は見えない。最も重要な基礎部分をその都度確認していると安心である。
よく口笛を吹きながら作業をしていて,気持ち良く仕事をしていると思うと嬉しい。
今日は多分シャワールームの壁面のタイル貼りが完了すると思う。近所の人達も毎日誰かしら見に来ている。