先日夫が参加したのは,芝居の台本の読み合わせの講座。聞くだけでも良いというので,2人とも後方に座って聞くつもりで出かけたら...欠席者が2人いて,夫は参加することに。


動きはなく椅子に座ったままのクラスで,参加者はその場で台本を渡され,配役を決め,すぐに読み合わせに入った。


台本は,(Oscar Wild=オスカー・ワイルド)の「The Importance of Being Earnest(真面目が肝心)」。


登場人物は,ジャック(=アーネスト),アルジャーノン,ブラックネル夫人,セシリー,グウェンドレンの5人。参加者は夫を含め4人(男女2人ずつ)で,夫はジャック,私がセシリーをやるように言われたが...イヤ,無理です。断ってよかった。ESLクラスではない。


...要約された台本は30ページ。何と,夫以外の3人は舞台経験者だったり大学で演劇専攻をしていたりとみんなプロだったのである。


声自体も魅力的だし,声量もある。イギリス英語のアクセントや抑揚,スピード,間のとり方...夫のパートを除いては実にリズミカルで,ホントの舞台のようだった。前の人のセリフにかぶせてきたり,ため息やうなり声を入れてきたり,白い紙の上の文字に息を吹き込むとはこういうことか...。


読み間違いなんてもっての外。ラジオのDJっぽい読みをする夫の横で,迷惑をかけてすみませんとハラハラした。


夫はテレビ局やラジオ局でニュースを読んだり,教職に就いていたりしたので読むことには多少慣れているのだろうだが,根本的に違う。情報や知識をわかりやすく伝える読みと,人物になり切って感情を表現する読み。歌を学ぶように芝居も学ぶもの。まるで違う読みの世界だった。


初見でやるのだが,皆ストーリーも役柄も理解していた。希望者には,事前に英語の台本を渡してくれるという。日本語でこういうクラスがあったら参加したいなぁ。


ステージに立つ人は,観客を惹き付けるものを持っている。互いを批評することもなく,楽しかったわまた次のクラスでねと別れた。