5~6月にかけてのドイツ旅行。マンハイムから親戚の車で5時間ほど移動し,旧東ドイツのノルドハウゼン(テューリンゲン州)へ。夫の従弟の大親友の息子さんの堅信式に招かれており,その家族や親友と休暇を過ごすためにホテルに3泊。総勢23名。私達は招待客ということで,宿泊・食事・観光にかかる費用は全部出して頂いた。一度もお会いしたこともない方々に…。
ホテルに到着すると,4日間の日程が書かれたプリントをもらった。ドイツ語がわからない我々用に,英語でタイプしてあった。食事の時間や外出の際の集合時間がびっしりと書かれている。
すごいのは23人(宿泊しない人もいたのでもっと多い)もいるのに,全員が時間をきっちり守るということ!アメリカだったら,夕食6時という指定があっても7時過ぎに来る人がいっぱいいるから...大人数になればなるほどルーズになる。あまりにもスムーズに進むので驚いていると,「は?時間を守るのは当たり前。そうでないといろんなことが完遂しないでしょ」。...いやーそうなんだけど,アメリカでは遅れたり来なかったりしても連絡しない人も結構いる。忘れておきながらリマインド(再確認)しない方が悪いと考える人までいるし...忘れかけていた感覚…!ドイツ人が時間厳守であるというのは本当のようです。
土曜日の欄を見ると,"Drive into the Harz" with steam locomotive and Mouse trap Museumとある。蒸気機関車でハルツにある「ネズミ捕りの博物館」へ行く?これは何なのと聞いたが,「お楽しみに!」という答えのみが返ってきた。
ホテルの玄関先に集合し,車数台に乗り合わせて,最寄りのノルドハウゼン駅へ。駅へ向かうバンの中では中学生くらいの女の子がABBAの”Knowing me, knowing you”を透明感のある声で歌い,年上の方がアハァーと合いの手を入れる(笑)。
従弟の親友は,まるでツアーガイドのような白いキャップにシャツ・スラックスという出で立ちで,配車計画表を片手に息子さん達に指示を出し,駅のホームでは皆に乗車券を配ってくれた。
あれ,男性陣は機関車の外から手を振りながら見送っている…帰りは車になるから,大人の男性達は車を運転して到着駅へ向かうというのである。機関車の1両はHaribo(ハリボ)が配られたり写真を撮ったり,子ども達も楽しそうで,まるで貸し切りの遠足さながら!
ハルツ狭軌鉄道の記事はまた後で書くとして,森林を抜け乗り換えて,隣の州ザクセン=アンハルト州にある「ネズミ捕りの博物館」の最寄りの駅で降りた。車の運転手の皆さんは既に到着していた。
ネズミ捕り(mausefallen)博物館という文字に,何故にこのイラストかと思うが...
その後,ショップを通り抜け左奥の部屋に案内された。ここでもベンチに座って講義,Show&Tellを聞く。こちらは,トイレの歴史博物館!大昔の便器にトイレットペーパー,ドレス,絵画,陶器の壺…。当たり前だが,和式はない。
このハルツ地方は魔女が集まる祭りがあるそうで,アメリカのセーラムのような不気味さがあって良し。
蒸気機関車で山森を抜けてネズミ捕り博物館へ。遠足のような楽しい,そして摩訶不思議な一日であった。
パンフレットによると,開館は土日の午後のみで団体ツアーに限るようだ。住所が載っていたので,ハウスマウスのデザインでクリスマスカードでも送ってみようかなぁ…。