3か月ほど前,アメリカ人の友人に,クラフトショーに店舗を出すと話した。「カード作りを手伝う!販売日にも手伝いに来る!」と張り切っていたので,日程がわかって知らせると...
ナント,息子さんが出るワールドカップの試合を観戦する日だという。
息子さんはペイントボールのプロ選手で,カリフォルニアに在住。今回のワールドカップはフロリダで開催されるそうだ。
「Oh No!I'll be gone again that weekendDarn!!もう飛行機もホテルの予約もしてしまった,嗚呼何てこと!クラフトショーには行けない...いつもあなたが何かやる時に限って用事がある...」というテキストメッセージ。
まあそんなに残念がってくれるのはありがたいが,お子さんのワールドカップとは比べようもなかろうに!予約していなかったらクラフトショーの方に来る...なんてあり得ないでしょ。
当日はミシガンから応援するから,と伝えた。実際,販売スペースも限られており,手伝いは夫一人で十分。よもや,お客さんがどっと詰めかけて来て猫の手も借りたいってこともあるまいし...。
クラフトショーは,ガレージセール同様,お客さん自体が興味深い。とにかくまぁいろんな方がいらっしゃる。夏のガレージセール(6日間)では,うちの車庫に長時間(30分~1時間)滞在したお客さんも結構いて,ペットボトルの水と椅子を勧めると,そう?と夫と長話へ突入。アメリカでは,初対面であろうとその場限りの数分間の出会いであろうと,「妻は20年前に病死して次の奥さんとも離婚して」といった身の上話まで。そして,多分すぐ忘れる。
クラフトショーでは他の店舗主さんとも話すのも楽しい。何か作って売るという目的を共にしているので,連帯感のようなものもある。特定の物を大量に作る情熱,店のディスプレイの仕方,接客の様子,どういう物がアメリカ人に売れるのか。他のクラフトショーの情報や作品の作り方も教えてもらうなど,勉強になることばかりだ。自分が如何に不慣れで無知であるかということを認識し,恥ずかしくもなったり...。
お客さんには,店舗で見てもらった作品がすべて。陰での努力とかネット上での評判,クラフト歴,余計な説明は一切不要。手に取って,肥えた目で厳しく見てくれる。当然,ていねいに時間をかけて作ったものから売れてゆく。
去年の私の隣のブースには,クラフトショーは週末の副業だというお子さん連れの方がいらした。ほぼ毎週土日はどこかしらのイベントに参加しているそうで,同日に2つイベントがあればお姉さんと別々に店舗を出す,今日もそうなのよと言われた。作品の売れ行きも好調で,平日はフルタイムで働きながら,たくさんの売れる商品を作っていて...スゴい!
ガレージセール同様,クラフトショーはいろんな人と話せるエンターテイメントの場。売り上げは今ひとつでも充足感がある。