来客がある時,レストランに料理を注文することがある。4か月に一度くらい頼むレストランに「明日の夕方のテイクアウトの注文を...」と電話した。「明日?じゃあ明日電話して」。そこで会話は終了。翌日かけ直した。 

 

「臨時休業かもしれないので前もって」とか「早めに知らせておけば,向こうも他の注文との調整ができて,計画的に調理できて安心なのではないか」だと日本人感覚で思うが,違うんだな…。自分の都合よりも,人様の迷惑にならないように早めにという考えが先に立つけれど。 

 

誕生日や記念日などのカードも,なるべく早めに送る。日本までは大体12日後に届くが,こないだは19日もかかった。

 

日本だと2週間前に送るが,早過ぎも良くない。5日も前に届いたりすると「自分の都合のいいうちに済ませてしまいたくてさっさと送った」と思われているんじゃないかという気がするから…(それならそれで別にいいじゃないかという気もするが考えすぎか)。しかし,配達が遅れた時は必ずといっていいほど「1日遅れた届いた」とか「遅れて届いたけど嬉しかった」等と指摘されたり。「遅れて」って言わなくてもいいじゃないか…と思うが,遅れると互いの嬉しい気持ちに水を差すのだ。謝るしかない。結婚式で読んでもらうメッセージが遅れて届いて披露宴が終わっていたのなら問題だが。友人は,ミシガン州内に出した郵便物が1か月後に相手に届いたと言っていた。届けばラッキーくらいに思っていた方がいい。

 

こちらでは「誕生日カードを早めに贈るのは悪運を呼ぶ」と言われるが,実際に親戚に指摘されたことがある。早過ぎるので嫌だということだろう。アメリカ人の友人も,「一昨日届いていて,誕生日の今日開封したわ」と知らせてくれる。

 

手持ちの誕生日用のスタンプセットには,Happy Delated Birthday!というのが入っていて,バースデーの定番フレーズの一つにすらなっている。さらには,Instead of being late to wish you a HAPPY BIRTHDAY can I be considered for next year!?(遅れておめでとうと言う代わりに,来年のお祝いを早めに言ったということにできる?)と,悪びれることもないフレーズも。実に堂々としている。

 

日本で法事は(「仏様のことは先延ばしにしない」という)早めにするらしいが,お祝い事は遅くなっても良いと考えるとも聞くから,誕生日は早めには祝ってはいけないということか。毎年同じ日にやって来る誕生日だしもう大人だし…なんて考えてはいけない。30cmの積雪の日であろうが,サンクスギビングの集まりの日であろうが,周囲のアメリカ人は誕生日パーティはちゃんとその日に別に盛大にやっているから驚く。

 

とにかく,日本は配達の日時に細かくて厳しく,皆それに慣れている。遅刻にしても同様で,不測の事態を見越して早めに準備しない人が100%悪いと考えるのだろう。私はプレゼントやカード等を郵送することが多く,送る側の大変さはわかるので,送ってくれる相手の苦労も想像できる。頂き物は1日や1か月なんて平気で待てるし,2年前は1年ほど待った。


期待しすぎればがっかりしたりイライラしたりするなど負の感情に支配されるので,最初から人には期待しないのがいい。自分自身の感情や行動(生活習慣も)をコントロールすること,何においてもこれに尽きる。