うちが電気ケトルを購入したのはつい3年前。それまでどうやって紅茶などのお湯を沸かしていたかというと,ヤカンと電子レンジです。結婚祝いに頂いた白いヤカンがあって,壊れるまで使おう!とがんばっていた。

 

一方で電気ケトルを購入したいなあという思いもあり,いくつか店も回ったりオンラインショップも見たりした。いい物が全くない。本当に1つもない!

 

まず,大き過ぎる点。どういうわけか,1.7リットル(=57.4838オンス)のものが多い。基準でもあるのだろう。それから,注ぎ口が鶴のくちばしのように細くて長い点。おしゃれに婉曲しているからコーヒー用か。素敵な見た目だが,これでは料理やカップ麺のように一気に注ぐのにはまどろっこしくてかなわぬ。出しっぱなしにするにしても収納するにしてもスペースも取る。

 

そして,色などのデザインがひどい。季節ごとにかわいいカップやキッチンタオルなんかもいっぱい出るアメリカなのに,何故???最近はオンラインショップでスタイリッシュな色や形(外国製)も出ているようだが,店には業務用のような黒とかステンレスの銀色しかない。昭和レトロと呼べそうな40年以上も前のデザインで,マシなのは白いティファールくらい。

 

さらに言えば,アメリカ人の友人が持っている電気ケトルなんか,本体だけでなくナント取っ手まで熱くなって触れないというのだ。…ということで,アメリカで買うことはもうあきらめていた。というか忘れていた。  

 

ようやく見つけたのが,タイガーの「わく子」さん。600㎖用ではアメリカの大きなマグ2つ分には足りないので,800㎖をオンラインで購入した($59)。電圧も日本のままで使っているというレビューをたくさん読んだ。

取っ手はもちろん,本体も熱くならない(日本人にとっては当たり前でしょうが)。日本製は本当にあらゆる点において高性能で信用できる。

 

ちなみに、このケトルという呼び方も今では既にカタカナとして日本語になっているが,私が高校生の時は,英語でしか知られていなかった…はず。というのも、英語の模試に出てきたkettleという単語の意味がわからなかったのを鮮明に覚えているからです。ケトルごときを知らなかったとは…。

 

ただ,ガスコンロにかけるものを呼ぶ場合は絶対に「やかん」と呼びたい。薬缶という漢字は当て字らしいが,火にかけてお湯をわざわざ沸かすという手間に,黒い焦げがつくという仕事の結果も非常に良い。お湯が沸く匂いも蒸気もいい。しかし,電気の場合はさすがに「電気ヤカン」と呼ばないので,口に出す時は仕方なく「電気ケトル」と呼んでいる。ヤカンもケトルも同じ3文字なので,わざわざ英語にしなくてもいいのになぁ...オシャレなのか。

 

心の中では,「電気薬缶」と呼んでいる。