中国人の友人にもらった冷凍餃子。
袋には,ミニワンタン/チキン&シラントローと書いてある。
シラントロー(スペイン語 cilantro)は,英語ではコリアンダー(coriander)。タイ語ではパクチー,中国語では香菜(シャンツァイ)。こんなにいろいろな呼び名で知られている食材もないだろう。
中国人の友人は,ホントにパクチーをよく使う。ワンタンスープには必ず入っているし,この袋にもスープに使えと書いてある。
パクチー…少し前には日本でも人気が高かったようだが…苦手だ。好きになろうと努力?したが,ひと袋(3ポンド=1.36Kg)食べ切るのに半年以上かかった。
この夏は数日間に渡る停電が多発し,親戚等は4度も停電した(今も)と...電気会社の停電マップを見ると,毎回うちだけは奇跡的に停電していない。天気予報を見て,冷凍・冷蔵品の買いだめは控えるのが賢明だ。
さて,おいしいかどうか,というのは食べ慣れているかどうかによるところが大きい。外国に暮らしていると,よく自国の料理を「どうだ,おいしいだろう!」とか「食べたことない味だろう!」とばかりにプレッシャーをかけられることがある。確かにおいしいけれど,だし汁のように脳天を突くまで味覚神経を刺激するには至らない。辛いメキシコ料理も,鶏の足先(モミジ)も,子どもの頃から食べていれば好きになっていたかもしれないが...。
うちで中東料理のデリバリーを出したら,日本人の方が腹痛を起こした。初めて食べたそうだから,こういうこともありえる。
初めてウーロン茶を飲んだ時の衝撃は覚えている。鉄さびのような変な味!と思ったものだが,繰り返し飲むうちに慣れた。
アメリカのテレビNBCでオリンピック中継を観ていたら,日本食が紹介されていた。West Bloomfieldにある写楽というレストランの松花堂弁当やアボカドのお寿司だ。
私は,日本食を知らない外国人には日本食は勧めない。チーズやサワークリーム,トマトソースやスパイスを使った料理に慣れている人が,味噌とかコンブ出汁を使った料理を出されても戸惑うだけだから。食材も無駄になるので,I love Japanese food!と期待されてもSushi(アボカドやキュウリ)とかTeriyakiチキンくらいにとどめておく。
数年前に,この中国人の友人に日本食を習得したいと言われ,出汁パック等の調味料やカレー粉等をあげた。しかし,彼女は「出汁って?」と。「…味噌や醤油だけではなく,出汁の味をマスターしない限り日本食はムリだと思う」と言うしかなかった。
息子さんが日本で働いているというアメリカ人に,日本語を教えていたことがある。彼女は,毎月息子さんに小包を送っているということで,「そのための予算も組んでいるのよ」と嬉しそうに話していた。息子さんもいろいろ送ってくれるそうで,レッスンに食材を持って来て見せてくれた。日本食を作ったこともない彼女に送られてきていたのは,粉末だしの素!しかも,どっさり。私にくれると言う。「せっかく息子さんが送ってくれたんだから」と断ったが…。自宅がオハイオ州近くで遠かったから無理だったけれど,近所であればうちで使い方を教えてあげたかった。