よだれかけのことは「スタイ」と呼ぶのだろうが...私はよほどのことがない限り,日本語をわざわざ最近のカタカナには直さない。
こちらは,ボランティアで作ったよだれかけ。
ハンディキャップを持った子ども用(12歳)の特注だ。
成長と共にサイズ直しをしてきており,ポケットの深さや首周りも変更。試作品を着用してもらってから制作に入り,昨年は合計16枚縫った。
タオル地に,防水布を合わせた2枚重ねだ。以前は,タオル地3枚と防水布の4枚重ねという注文だったので,かなりの厚さに。バイヤステープにしつけ糸を細かくしっかりかけてから縫った。
材料費(布・バイヤステープ・糸・マジックテープ)は,こちらで購入した後でレシートと交換してもらっている。すべて,40~60%の割引券を使って購入して,依頼主に負担をかけないようにした。
「ボランティアといっても材料費をもらうんじゃ,ホンモノじゃない」という批判もあるだろう。しかし,大判のよだれかけ1枚を作って手渡すまでに3時間くらいかかる。毎週きっちり1枚仕上げ,決めた曜日に持って行った。単純に計算して,3時間×16枚=48時間のボランティア。最後の4枚(追加注文)はクリスマスプレゼントで,材料費も頂かなかった。
一週間で1枚作るのが限界だったが,洗い替えが必要なことはわかっていたので,最初の12枚は1枚できる度に届けた。
布も,緑やピンク,クリーム色などいくつか混ぜた。母親が,「汚れが目立たないように,真っ赤のタオル地にしたい」と。私と主人は,すぐにNOと返事した。「刺激の強い赤い色を目の前につけていると,興奮して安眠できない。寝室の壁が赤いと,眠れないという心理学的な実験もある」。
昨年は,車椅子用のシートカバーや身体固定用のクッション等も作ったので,次回紹介したい。