外出先で会ったアメリカ人の知人が,「俺の友達が言うんだが,『まさかマスクをつけて銃を携帯して銀行に行く日が来るなんて』とさ。全くだよ!」と大笑い。

先日,ドラッグストアに買い物に行った時のこと。主人は駐車場の車内で待っていたが,隣に停まった車から降りた男性が銃を上着の内ポケットに入れるのを見たそうだ。つい凝視してしまったところ,「何を見てるんだ!」と怒鳴られたと言う。

銃や銃弾が売れていると聞いて久しいが,買う人が増えたということは,携帯している人も多いということだと考えてよいだろう。

ある友人は,「私の友達のサンディは正義感が非常に強い。悪いことをしている人を見たら,見知らぬ人でも物怖じせず注意するから...」と言葉を切った。不安なのである。

ソーシャルディスタンシング(6フィート)は感染防止対策であるが,トラブルに巻き込まれないためにも,対人距離を取る方が安心する。ウィルスより怖いのは人間だともいうから...。

大統領選挙を前にして,電話による脅しもあると聞く。知らない番号からの電話には出てはいけない。本当に用事がある人は,留守電にメッセージを残す。

選挙の看板があちこちに立てられている。日本では大きな一枚のベニヤ板に候補者のポスターをずらりと並べて貼るが,アメリカでは自宅の庭などに候補者の看板を直接地面に立てる。
先日うちの近所で起きた看板カミソリ事件は,本当に痛ましい。市町村の係員が違法な距離で立ててあった道路脇のトランプの看板を動かそうとしたら...サーッと指が3本切れたという。看板にカミソリの刃が仕込んであったそうだ。大出血で13針縫う大怪我。

武装がさらなる武装を呼び,不安が無差別的な憎しみや怒りを呼ぶ。あと4年も現大統領が在職すると考えると...アメリカ人の友人の言葉を借りれば心臓発作になる,うちの夫に言わせればカナダに移住だ。