年末になると周囲のアメリカ人によく聞かれるのが,「冬はどこで過ごすのか」。というのは,寒いミシガンから温暖な気候の州,つまりフロリダで数か月間を過ごす人が多いから。もちろん,退職・主婦(だった)の方々との会話であるが,クリスマスを雪のミシガンで過ごしたら,避暑地ならぬ避寒地のフロリダでゆっくりというのである。Merry Christmasのあいさつと共に,この冬の予定もお尋ねする。Are you around?「どこにも行かないの(この辺にいるの)?」やI'm around.「どこにも行かない」,「年が明けてから2か月間ほど」のような会話が聞かれる。

 

隣人にも何人か,毎年3か月間近くフロリダのコンドミニアムで過ごしている人がいる。クラフトクラスのアメリカ人の生徒さんもクリスマス後に3か月間と言っていたが,フロリダでもペーパークラフトをやっていると聞いた。大量の道具を飛行機で運ぶとは思えないから,置いてあるのか買いそろえるのかいずれだろう。

 

私が冬はどこにも行かないと答えると,「へぇ…」と何か特別な理由でも?とでも言いたげな驚いた表情をされるので,行かない理由(って特にないけれど)を説明することになる。温暖地で贅沢にゆっくりするのが当たり前になっている人にとっては,寒いミシガンで冬を過ごすのが理解できないのだろうなぁ…。退職後は暖かいフロリダでという人も多く,実際に引っ越して行った友人もいる。うちはあったかいところに持っていた不動産を一年ちょっと前に処分したし,基本的に冬にはどこにも出かけない。

 

でも,冬は光熱費が高いから州外に出かけた方がいいのかも。早くも昨年の11月から気温が下がり,11月の暖房費は昨年の1月とほぼ同じ料金だった。12月は暖かったものの,1・2月の学校の休校数は既に6日間で,主人が働き始めてからの最多数だという。まぁ数十ドルの光熱費でどうのこうの言っているようでは,フロリダで数か月のバケーションにはほど遠いレベルだろうが,贅沢三昧しているからといって裕福であるとは限らないのもアメリカ人の特徴である。

 

さらに,ビタミンDを補うためにも日光浴は重要であるし,長い冬を寒い地域で過ごすと日照時間の短さのために鬱になりやすいと聞く。窓のサイズや数が十分でなかったり,天井が低かったり,部屋の位置や窓の向きによっては室内に光がほとんど入らなかったりする住まいもある。退職したリッチなご夫婦のように「冬の3か月間は,温暖なフロリダの別宅で」とは簡単にいかないので,ミシガンに引っ越して来る方は可能であれば日照のことをよく考えて住まい選びをした方がいいと思う。

 

先日,早くもイースターの飾り付けをした。パステル色の卵やリボンを出す時が一年で一番嬉しい!