13年ほど前に買った掃除機の調子が悪くなり,先日新しいものを購入した。
今まで使っていたのは,日本の商品を取り扱うオンラインサイトで見つけたパナソニック社(キャニスター式・ゴミパックなし)のもの。80ドルくらいだったんじゃないかと思う(→後日$89.95のレシートが出てきた)。コードの接触が悪くなっていたのを,ガムテープで貼って固定したりして半年ほどだましだまし使ってきた。が,コードを根元から思いっきり引っ張り続けてきたので,発火でもしたら怖い…12年半という使用年数は恐らく長く,十分働いてきた,ということでついに新しいものを買うことになった。
実際,掃除機売り場というものを初めてじっくり見た。アメリカの掃除機はとにかくでかく,色もデザインもどぎつく業務用に見える。小回りが利かず重そうだし収納スペースも取りそう…。日本ではキャニスター型しか使ったことはなかったが,スティック型や呼び名すらわからない型もいろいろ。形も大きさもさることながら,値段も60~600ドルと10倍くらいの差がある!掃除機に限らず,食品でも何でも値段の幅が広いのがアメリカで,自分の生活レベルに合わせて選ぶことができるのだが,一体どれがうちに合っているのやら…。ネットでアメリカ人のレビューなどを見ると「掃除機はよく壊れる」らしいので,1か月くらいネットのレビューを見たり店舗にも数軒行ってみたりして熟考した。オンラインでよさそう!と思ったものは想像よりデカく威圧感があり即却下。今日カーラジオで,「オンラインストアが増えているが,やはり夏の園芸品に関しては店舗が人気だ」と言っていたが,掃除機も然り。
「香水ならシャネルよ」みたく「掃除機ならダイソン(Dyson)!」とは全く思わない。有名ブランドや最新モデルではなく,自分自身で自分に合ったものを判断したい。先月,たまたまBedbath&Beyondでダイソンのデモに遭遇。スティック型(定価299ドル→セールで249ドル)の製品を試してみたところ,何とカーペットに散らされたゴミをあまり吸わなかったのである…!同じ個所を往復しても大きなゴミが残ったが,デモンストレーターさんは見て見ぬふりか「ほ~ら,すごいでしょう!」と満足げな笑顔。本体の色は臙脂×グレーで,デザイン自体もイマイチ。しかもダイソンは20%Offのクーポンは使えないという。
主人は「日本製」とか「コンパクトなキャニスター式」にこだわっていたが,下調べの結果結局購入したのは,ウォーマートのShark Rocket HV300(青×グレー)。シャーク製品はどの店にも多数置いてあるけれど,これはウォーマート・モデルである。ネットのレビューも星4つ半ほどでかなり評判がいい。
・スティック型(持ち手のところにゴミ容器がついている)
・組み立ては簡単(スティックの上下2パーツをパチンとはめるだけ)
・ゴミパック不要(蓋を開けるのみ)
・フィルターは月に一回の水洗いのみ(新しいものに買い替える必要なし) 洗いやすくあっという間にきれいになった。
・コード(30フィート=約9m) かなり長い!ゴミを空にする時に一度プラグを抜くので,うちでは1階の掃除で1度差し替えるだけでよい。
・重量8ポンド(約3.6Kg)以下
・床(barefloor・繊細な敷物)×カーペット(毛足の長い)の切り替えは手元のボタン1つ
・付属品:ブラシ(棚や壁のベースボード等)・ソファなどの布用ブラシ・隙間用ノズル
・壁にかけて収納可(付属のフック) 壁に立てかけるだけでもよい。
・値段124ドル(+州税6%)
・5年間保証
店舗に並ぶ他の掃除機に比べて,本体もヘッドもかなりコンパクトで小回りが利き,収納スペースもわずかで済む。アメリカの掃除機は業務用のようなデザインのものやどぎつい原色が多いが,これは青×グレーでかなり落ち着いている。
何しろ毛足の長いカーペットの吸引力がすごい!何と今までの掃除機の(推定)5倍くらいはゴミを吸引したので,初回は1階のカーペット掃除だけでゴミを3回も捨てた…。2日後にもう一度かけたら,これまた以前の4倍くらいのゴミがあった。いやー,ほこりだらけの部屋で暮らしていたんだねー。ゴホッ…急にむせてしまう。
2週間で5,6回使用したが,とにかく吸引力はバッチリ。毎回すごい量のほこりを吸い取る。カーペットの毛足を切り揃えるかのようにカーペットの繊維を吸い取るのは,さながら芝生刈り機にも見える。
吸引力がすごすぎて,ベッドから垂れていたワンピースの布ベルトやナップザックの紐(→切れた)を巻き込んでしまったので,掃除機をかける前に部屋をよく片付けておくこと。大事な物の破損につながりかねないので注意,注意。
掃除機の通った跡なんかは,かなりくっきりとした筋が残り,「掃除,しました!きれいです!」と気持ちがいい。カーペットも結構ふかふかになり,歩いた足跡もくっきり残る。毛足をしっかり持ち上げてパウダー状のほこりを吸い取るので,ペットの毛や土足履きの泥なども問題なかろう。
スティックの手元部分が重そうと思われるかもしれないが,それは心配ない。今では当たり前のことかもしれないが,ヘッド後方にタイヤがついており,ホースも蛇腹になっているので,軽く操作もしやすい。手元部分にゴミパックがついていることで,長いスティックを家具の下に差し込んで掃除ができる。
「天井も可」と書いてあるから,掃除機本体を持ち上げて壁など高いところも掃除ができる。日本のテレビ番組で見たが,室内のほこりは壁に付着したものが床に落ちるのが原因らしい。本体スティックを持ち上げ続けるにはめちゃくちゃ軽いわけではないが,これくらいなら腹筋&腕筋トレにもよさそうというレベル。木製の繊細なブラインドも,布用アタッチメントにすればいけると思う。
保証期間は5年で,説明書に記載してあるフリーダイヤルに電話をして登録をする。商品番号は,プラグ部分に刻印されている。修理費は無料だが,部品などの送料の$19.95は購入者が負担。何回壊れるかはわからないが(笑),他の掃除機に比べて掃除機自体が低価格なので,5年間で2,3回破損してもよしとしたい。
Shark Duoのテレビコマーシャルでは,落としたシリアル(チェリオス/直径1㎝以上)をがんがん吸い込んでいる。うちではチェリオスのような固形物を大量にこぼしたら,まずほうきで掃き取るけれどね…。掃除機には,大きなゴミよりも細かなほこりをよく吸い取ってくれるものを求める。アメリカ人が「壊れやすい」と言っているのは,無理な使い方をするのが原因の大半ではないかと思う。
1点だけ気になるのは,床×カーペットの切り替えが強弱のスイッチのみであること。ヘッドのブラシは目の粗いもののままなので,光沢のあるハードウッドフロアは傷めそうな気がする。うちはもともと板床の面積は狭く,使い捨てクロス(SwifferのSweeper)で拭いているが,気になる場合は別売のHard floor attachiment with Microfiber pad(マイクロファイバー)に付け替えればよいと思う。
ナニセ今までの掃除機が12年半以上も前のものなので,現在において他社と比較しようもないが…5,6回使用した現在で,総合的に見て星数をつけるなら,4.5スター!