明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い致します。

 

地味でちっちゃなことばかりですが,今年はいろいろな試みをやってみようと思っています。無理をすると様々な悪影響が出てきて絶対に続かないので,今年も引き続き楽しくやっていきます。

 

早速ペーパークラフトの作品!

 

年末(3日前)に書いていた「ミシガン額(フレーム)」(16×20インチ)の全容。4×4インチのパネルが完成してから,カタログのように額縁に並べるのも楽しかった!完全なオリジナル作品です。

ミシガンに滞在した方ならば,この情景に共感できることと思います。自分用でもいいし,贈り物にしたらすごく喜ばれること間違いなし!

 

パネルは全部で20枚ですが,実際は27枚作っています。他は主に観光地(フランケンムースやマキノーランドなど)をモチーフにしたもので,変更も可能。クリスマスやイースターなどの行事そのものズバリを絵柄にはしていないけれども,ウサギ(実際にあちこちいる)や生のモミの木を積んだトラックなどで連想できるようにしました。

 

雪のシーンは4つありますが,背景の柄紙やテクニックなどを違えバラエティに富ませています。

 

クラスで取り上げるならば,すべて切ってあるパーツを使って作る(組み合わせて)ことになります。パネル1枚をカード1枚とみなすと,これはカード20枚分に相当!右上のカボチャは15分程度でできますが,左下のアメリカの地図は45分はかかるような…。難しいわけではないのですが,パーツ数の多さや細かさなどによります。時間数だけでなく,集中力が続かないのでこれは複数回のクラスにせざるを得ません。肩がこって目が疲れてくると,失敗も多くなり制作も雑になってきますから,分けてやるのがベスト。ある程度私のやり方を知っている方で,3回(以上)受講できる方のみに案内したいと思っています。

 

27枚で使ったスタンプは…何とたったの1か所!右下のカボチャの段ボール箱のみです。いくらスタンプのインクが色あせにくいとはいえ,スタンプは平面ものなので,ヒートエンボスをするなりダイカットをプラスするなりが必要になってきます。それにスタンプがにじまないと言っても,「インク部分を何かの拍子でこすったら汚れるかも。いずれ消えるかも…」という不安がぬぐえません。スタンプは額縁やスクラップブッキングにはあまり向いていないので,主にダイカットのパーツを使っています。細部まで複雑にカットされたダイで,しかもエンボス加工入りのものを多く使用しているため,スタンプ要らず。膨大な色のテクスチャー紙を重ねた貼りしたダイカットは本当にきれい!あとは効果的に柄紙を入れたりボーダーパンチも数か所使用したり。

 

道具や材料は,30社くらいのメーカーの物を使っています。紙だけでもBazzillを始め10社以上!

 

20枚のパネルで使ったダイは,約35種類(すべて別売)。これを自分ですべて買い集めてカットして作る…それはムリでしょう。長年かかってあちこちから買い集めたダイや紙自体が廃版のものもあるということだけではなく,何より恐ろしく費用と時間(手間・根気)がかかるから。数年間教えてきて言えることですが,作品を1つ作ればダイ自体は所有しなくてもいいと思います。日本に帰国予定がある方の多くは,ペーパークラフトをしなくなりますからね…。

 

この作品は薄手のフレームに入れたので,サイズが大きくても威圧感は少ないと思います。スペース要らずで持ち運びも簡単。もちろん,作品を少し立体的にしてシャドウボックスに入れてもいいですね。まだ新しいパネルができるかもしれないし,制作途中に1枚ずつ取り出すことが考えられそうなので,1枚ずつは糊付けしていません。よって,少し浮いて見えます。

 

この作品は「思い出を形にしていく」という点では,写真のないスクラップブッキングに似ています。記念品で飾るもの(いつも目にする)は,大急ぎで完成させるものではない。時間をかけてていねいに作ってこそ大事にするし,プレゼントされたものなら感謝の気持ちも倍増。生徒さんからよく聞くのは「ペーパークラフトは癒しの時間」ということ。「短時間でたくさん作りたい」と言う人もいるので簡単カードも紹介したり,「マス・プロダクション・クラス(大量生産)」を案内したりすることもあります。ただ,これは作り手側の都合。まずは,もらった側が喜ぶかどうか,です。作ってくれた人に想いを馳せ,「これはやっつけ仕事ではなく,本人も楽しみながら作ってくれたんだな」とわかるのが嬉しいと思います。

 

10回にわたって2枚ずつ紹介していきます。