まずは,The Salesman!タイトルとイラン映画ということからおもしろそうだと判断して借りたのだが…予想をはるかに超え衝撃的でおもしろい映画であった。「セールスマン」というタイトルは,アメリカのアーサー・ミラーによる戯曲「セールスマンの死」から取ったものであり,一緒に観ていた主人に「知らないのか…!?」と呆れられた…。映画はこの戯曲の芝居場面とともに展開していき,文化的に理解できない場面もいくつかあったりして,主人に解説を受けながら観た。登場人物の心情を理解するためには,イラン人のものの考え方や文化などを知っておく必要がある。2度観たが役者も非常に魅力的だったし,表面的な言動ではなく深いところをより知るためにまた観ると思う。

 

次は,遠藤周作原作のSilence(「沈黙」)。今年初めに映画館で観て,夏にDVDでもう一度。特に海の十字架のシーンだが,映画館の迫力はすごかった。詳しくは記事(2017年1月16日)に書いたので,ここでは割愛する。 

 

そして,We bought a zoo(2011年)!これはうちにあるDVDで,数年前から繰り返し観ていた主人が「きっとアンタも気に入る」と断言するものだから一緒に鑑賞。まずは,なんといっても子役の女の子の愛くるしさでしょう!父親役にはマットディモンで,飼育員にはスカーレット・ヨハンソン(彼女を初めて映画で観たのは,Lost in Translationだった)と名優ぞろい。絶妙なタイミングで場面が切り替わり,笑いあり涙あり…のあったかい映画であった。キーになる英語Why not?だが,日本語ではここはどう訳されたのかなぁ。タイミングも相まって心にすとんと入ってくる重要な言葉だけに,邦画ではどうなっているのか気になる。それにしても,邦題が「幸せへのキセキ」とは...ううむ。これも2回観たが,また観たい映画。

 

主役だけでなく,いろいろな角度から個々の登場人物の心情が細かく描かれている映画が好きだ。新旧問わず,来年もいい映画を観たいと思う。