小学生の頃,国語の教科書に「犬に『えさをあげる』は間違いで『えさをやる』が正しい」と書いてあり,ひどく驚いたのを覚えています。

 

今や,家族の一員としてかなりいい扱いを受けている犬。「Aさんの犬にえさをやる」なんて言ったら,それこそ失礼に当たってしまう。正しいかどうかではなく,「Aさん宅のワンちゃんのリリちゃんに,えさをあげる」と言う方がいい人間関係を保てるでしょうね…。

 

いや,「犬」どころか「えさ」という言葉も失礼になる時代もそう遠くはないかも。「ご飯」はもちろん,「お食事」とか「ランチ」といっても言い過ぎではなかったりして。もはや「あげる」は許容範囲どころか,正しい言葉になっているようです。

 

英語の辞書でDogを引くと…

 

Die like a dog(みじめな死を遂げる)

Treat (人)like a dog(人を粗末に扱う)

Work like a dog(なりふりかまわず働く)

 

その他いろいろな表現を見ても,犬はあまりよい扱いを受けていない。

 

さて,この既製品のカード。

“Heard you were sick as a dog!”

 

(As)sick as a dog は,「ひどく気分が悪い・意気消沈して」という意味。お見舞いのカードです。

 

中は,Hope You're  doing better than this guy. Get Well Soon!です。

 

昔日本で飼っていた犬がビーグル犬で老衰で死んで末期はまさにこんな感じでした。このカードはリアル過ぎて,飼い犬を思い出してしまう。人様の犬には「死ぬ」も恐らく不適切でしょうが,「亡くなる」というのも何だかしっくりこないので…「ワンちゃんが天国に旅立った」がよいかも。

 

頂くカードはどんな場合でも嬉しいけれど,病気の時にベッドで繰り返し読むカードは本当に力をくれます。