渡米したての頃,目にした日系新聞の新年のあいさつ企業広告にびっくり。それは…“A Happy New Year.” という英文がいくつか並んでいたから!
主人は,この日本人による英文を見るたび苦笑し「エイッ!ハッピーニューイヤー」と発音しています…。
日本から届くクリスマスカード・年賀状には,未だにたまにそのように印刷されています。何と英会話講師や高校の英語教師も使っているし,そもそも年賀状サンプルのソフトウェアがそうなっているのだから,もはや一個人の問題ではない。大昔,平仮名で「あっ!はっぴい にゅう いやあ!」と印刷された年賀状のサンプルを見たことがありますし,私自身も平気で使っていたような…。
Happy BirthdayやHappy Halloweenと同じと考えればよいだけなのですが,こと新年のあいさつに関してだけはAがしつこく残っている。I wish you a Happy New Year.のように,HaveやI wishなどが前につけば“Have a Happy New Year.”になり,何もつかなければ“Happy New Year.”と説明する人もいますが,そうとも限りません。こちらでは“Merry Christmas and Happy New Year.”がよく使われるのですが,“Merry Christmas and a Happy New Year.”もOKだからです。
Happy New Year.と単語3字であいさつとして使う場合には,Aは不要だと覚えておくといいと思います。
この写真のステンシルは,3年ほど前だったか,日本の100円均一店で購入したものです。この間違い(右下)は知った上で購入。
アメリカでは,クリスマスと新年はホリデーシーズンとしてセットでとらえられています。一昨日6日はEpiphany(公現日)でクリスマスの片付けの日だったので,大体終了しました。
といっても,サンタクロースは24日のイブのものですから,先にサンタさんは片付けます。
ホリデーシーズン後半のあいさつ,つまりクリスマス後辺りから大みそかにかけてのあいさつは,“(Have a) Happy New Year.”でよい。 日本語の「明けましておめでとう」は年が明けてからしか使えないあいさつですが,アメリカでは年末には「よいお年をお迎え下さい」という意味で使われますから便利と言えば便利です。日本語を習いたての外国人は,年末に日本語で「明けましておめでとう」と言ってしまいがちなのでご注意を…。
除夜の鐘の代わりに近所でも打ち上げ花火なんかが揚がったりしますが,クリスマスの飾りのまま「よいお年を」とも「明けましておめでとう」とも区別のつかぬHappy New Year.を連呼しているうち,いつの間にか新年に。パーティに行ってバンドと一緒に皆でカウントダウンしてハグでもすれば,「年が明けた!たった今!この瞬間に!」という節目感は味わえます。
この話を年末にアメリカ人にしたところ,パーティの別れ際に「あなたにも一応言っておくわ…Happy New Year.」と耳元でささやいてから帰宅されました(笑)。これは,「よいお年を」という意味なので英語では問題ないのですが。