…これは,日本語クラスの生徒さん(保護者の方)からのお願いです!
何ともありがたい申し出ではありますが,丁重にお断りしました。値上げによってレッスンの質を上げて欲しいという理由ではなく,本物のプロの教師に個人指導をしてもらえることに対して当然だとおっしゃるのです。
この生徒さんは,渡米後に勤務していた日本語の土曜学校のお子さん。当時6歳でしたから,もう高校生になっています。
日本人でないご両親との家庭での会話も英語。当時,お子さんは土曜学校でも進級せず同学年を繰り返して学習するなど,本当に苦労していました。個別にあった指導はしないようにと学校側から言われていましたが,私にはそのような教育方針は理解しがたいものでした。支援や励ましをより必要とする家庭環境にある子どもがたくさんいるのに…。時間内で一斉指導をして終わり,を教員と呼ぶのか…?残念ながら,「個別指導」を「人気取りのため」だととらえる人もいるのです。教育とビジネスの違いか…私の信念に反することでした。
本当に,あの当時の誰がこの子の今の日本語力を想像できたでしょうか?恐らく,日本人講師・級友とその保護者の誰もが「この子は続かない」と思っていたはずです。
土曜学校を去っても日本語を続け,今やかなりのレベルです。高校生ですが,現段階で日系会社に就職しても日本語での会話が問題なくできると思います。第一言語である英語はもちろん流暢で,アメリカの学校の全科目において非常に優秀な成績で理数系も強く,他の言語も習得したいとか。
ミシガンでは中学年以降になると,両親ともに日本人であっても日本語学習をあきらめる児童が多いと聞きます。
このご家庭の場合は,どこが違うのか?
まず,保護者の方の教育への高い意識です。教育熱心であり,親自身も大変な努力家で質の高い教育を受けて来られました。ですから,何かを値切った1ドルの価値より教育の価値がはるかに高いことを知っていらっしゃるのです。そして,決めたら絶対にあきらめないでやり遂げるという強い意志もお持ちです。
お子さんは素直で宿題をきちんとやり,時間を守る。これは家庭でのしつけであり,勉強において最も基本的で重要なことです。ですから,教える側としても教えることだけに集中していればよいのです。
そして何より日本語学習の優先順位が上位ですから,レッスンを休まない・休ませない。旅行や学校行事,本人の誕生日などで都合のつかない日は,早い段階で連絡を取り合い振替日を設定します。健康管理もきちんとしているので,病欠はゼロ。相手に迷惑をかけない,指導者に気持ち良くレッスンしてもらうということを常に頭に置いて下さっていて,お互いを心から信頼し尊重し合っています。
何かを習得するには近道はなく,それなりの時間や努力,愛情を持って厳しくサポートしてもらうことが必要です。
日本語を教えて欲しいというあるアメリカ人親子(子は中学生)から,こう聞かれました。「日本語習得にはどれくらいかかる?1か月?それとも3か月くらい?」(もちろん英語)。平仮名すら知らないお子さんですよ。他の生徒さんの様子を話すと,「そんなに…!じゃあいいです」と言って去って行かれました。
このような人が思うのは,「よい教師なら短期間で日本語を身に着けさせることができるはず」なのでしょうか。
特に小学校低・中学年は国語の基礎が完成される時なので,海外在住の子ども達にはがんばって欲しいと思います。「何が何でもやる」という根性を培えば,将来他の新しいこともがんばれる力になります。
何ともありがたい申し出ではありますが,丁重にお断りしました。値上げによってレッスンの質を上げて欲しいという理由ではなく,本物のプロの教師に個人指導をしてもらえることに対して当然だとおっしゃるのです。
この生徒さんは,渡米後に勤務していた日本語の土曜学校のお子さん。当時6歳でしたから,もう高校生になっています。
日本人でないご両親との家庭での会話も英語。当時,お子さんは土曜学校でも進級せず同学年を繰り返して学習するなど,本当に苦労していました。個別にあった指導はしないようにと学校側から言われていましたが,私にはそのような教育方針は理解しがたいものでした。支援や励ましをより必要とする家庭環境にある子どもがたくさんいるのに…。時間内で一斉指導をして終わり,を教員と呼ぶのか…?残念ながら,「個別指導」を「人気取りのため」だととらえる人もいるのです。教育とビジネスの違いか…私の信念に反することでした。
本当に,あの当時の誰がこの子の今の日本語力を想像できたでしょうか?恐らく,日本人講師・級友とその保護者の誰もが「この子は続かない」と思っていたはずです。
土曜学校を去っても日本語を続け,今やかなりのレベルです。高校生ですが,現段階で日系会社に就職しても日本語での会話が問題なくできると思います。第一言語である英語はもちろん流暢で,アメリカの学校の全科目において非常に優秀な成績で理数系も強く,他の言語も習得したいとか。
ミシガンでは中学年以降になると,両親ともに日本人であっても日本語学習をあきらめる児童が多いと聞きます。
このご家庭の場合は,どこが違うのか?
まず,保護者の方の教育への高い意識です。教育熱心であり,親自身も大変な努力家で質の高い教育を受けて来られました。ですから,何かを値切った1ドルの価値より教育の価値がはるかに高いことを知っていらっしゃるのです。そして,決めたら絶対にあきらめないでやり遂げるという強い意志もお持ちです。
お子さんは素直で宿題をきちんとやり,時間を守る。これは家庭でのしつけであり,勉強において最も基本的で重要なことです。ですから,教える側としても教えることだけに集中していればよいのです。
そして何より日本語学習の優先順位が上位ですから,レッスンを休まない・休ませない。旅行や学校行事,本人の誕生日などで都合のつかない日は,早い段階で連絡を取り合い振替日を設定します。健康管理もきちんとしているので,病欠はゼロ。相手に迷惑をかけない,指導者に気持ち良くレッスンしてもらうということを常に頭に置いて下さっていて,お互いを心から信頼し尊重し合っています。
何かを習得するには近道はなく,それなりの時間や努力,愛情を持って厳しくサポートしてもらうことが必要です。
日本語を教えて欲しいというあるアメリカ人親子(子は中学生)から,こう聞かれました。「日本語習得にはどれくらいかかる?1か月?それとも3か月くらい?」(もちろん英語)。平仮名すら知らないお子さんですよ。他の生徒さんの様子を話すと,「そんなに…!じゃあいいです」と言って去って行かれました。
このような人が思うのは,「よい教師なら短期間で日本語を身に着けさせることができるはず」なのでしょうか。
特に小学校低・中学年は国語の基礎が完成される時なので,海外在住の子ども達にはがんばって欲しいと思います。「何が何でもやる」という根性を培えば,将来他の新しいこともがんばれる力になります。