以前,日本語クラスの生徒さん(アメリカ人)より頂いたHallmarkのクリスマスカードは…

まさかの日本語!

表に「ほんの安らぎ。ほんの驚き。たくさんの喜び。」

そして,中には「ホリデーシーズンの 一瞬一瞬に 幸せの訪れを 願って。」の文字。

裏面には,英語の原文が小さく印刷されています。

A little peace. A little wonder. A lot of Joy.

Wishing you special happiness each moment of the holidays.

…なるほど。

現在,公立中学校でESLの教員をしている主人に,英語表現を聞く度に「一語一語を日本語に訳そうとするな!Whole idea(全体)をとらえろ!」ときびしーく注意されます。わかっていても安心したいがために,一語一語聞きたくなる癖は抜けませんが…。

このカードは忠実に翻訳してありますが,クリスマスにカードを贈る習慣からしてない国の言語に訳すること自体にそもそも無理があるというものでしょう。恐らく日本在住の日本人にとっては「ホリデーシーズンとは何で一体いつなのか」ということからして疑問のはず。

Peace, Wonder, Joyなどの単語はクリスマスカードには頻繁に登場しますが,「驚き」と日本語に訳されると「はて…サプライズのこと?何か嬉しいニュースかな」となりますね。

年賀状と同様で,文面はまあ決まり文句みたいなものですから,一語一語訳さずに「これが日本語か!」とか「クリスマスっぽいメッセージだな!」と雰囲気を察すればいいと思います。

カードをデザインする時などに市販のカードをヒントにすることはほぼゼロですが,私は市販のカードも非常に好きです!手作りの対極にあるものではなく,全く別物としてとらえています。ですから,「手作りが既成のカードより優れている・心がこもっている」という考えは全く持っていませんし,「手作りを送らねば」とも思いません(というか必要な時に急に作れない)。これについては,またあらためて書きたいと思います。

頂くカードに関しては,送り主の方がお店に行って選んでいらっしゃる時の様子を想像して,本当に心が温まります。このカードは,「日本語の先生にあげるため」と思いながら,カードコーナーの前であれこれと迷って選んで下さったはずのもの。

人にあげる時には市販のカードではなく,寄付で頂いた既成のカード(ダイカットのパーツを貼ることも)を使いますが,自分の観賞用に買うことはあります。コレクションも膨大な数。市販のカードは,時代に合っていてジョークがおもしろく,アメリカならではのものがずらり!英語やアメリカ文化,ものの考え方を知る上でも非常にいい教材だと思います。