出張でアメリカに来ていた頃のこと。当時私は日本で1年生の担任だったので,小学校では主に低学年の教室に配属されました。
その日はハロウィン!子ども達は,様々なコスチュームに身を包んで登校。一日中ハロウィンにちなんだ楽しい活動が用意されていました。パンプキンの塗り絵をしたり,ビンゴゲームをしたり,お菓子を食べたり,そしてパレード。パレードといっても校舎内を練り歩くだけですが,子ども達は大はしゃぎです。
そんな中,一人の男の子が目に留まりました。日本人です。そして,普段着。
パレードに行く前に,アメリカ人の先生はその子に「衣装を着て来なかったのだから,教室に残っているように」と告げて一人パレードに参加させなかったのです。
入り口の横の廊下で話し込む日本人のお母さん達数名が見えたので,話を聞いてみました。すると,その男の子の母親が「知らなかったのよ。衣装を着せて来なくてはいけないなんて…」と悲しそうに言われました。
英文プリントを読まなかったのか,理解されていなかったのかのどちらかでしょう。
男の子はポツリと教室に残っていました。悲しそうというより,どうしてこんなことになったのか困惑しているようでした。いつもこうだから別にいいという表情とも見て取れました。
教室には補助のアメリカ人の先生がいらしたので,事情を説明してみたのですが,彼女の答えは「担任の判断に従うべきで,私には助言や判断の権限はない」という返事でした。
パラエデュケーターと呼ばれる言語等の支援者は教員ではないのですが,補助教員にも権限がないのか…と残念で悲しかったのを覚えています。
担任の先生は罰としてパレードに参加させなかったと思っていましたが,一人だけ普段着でパレードに参加することになった場合,その子自身ももっとつらくなったかもしれません。その子の性格にもよるし,総合的な面から見ての判断だったのでしょうね…。
英語に,learn (something) the hard wayという表現があります。つらい経験から何かを学ぶという意味ですが,そのお母さんにとってプラスに働けばよいと思いました。私などはしょっちゅう使っていて「痛い目に遭わないと学ばない」日々ですが。
ハロウィンが来るたびにこの出来事を思い出しますが,あの男の子にとって悪い思い出になっていないことを祈るだけです。
その日はハロウィン!子ども達は,様々なコスチュームに身を包んで登校。一日中ハロウィンにちなんだ楽しい活動が用意されていました。パンプキンの塗り絵をしたり,ビンゴゲームをしたり,お菓子を食べたり,そしてパレード。パレードといっても校舎内を練り歩くだけですが,子ども達は大はしゃぎです。
そんな中,一人の男の子が目に留まりました。日本人です。そして,普段着。
パレードに行く前に,アメリカ人の先生はその子に「衣装を着て来なかったのだから,教室に残っているように」と告げて一人パレードに参加させなかったのです。
入り口の横の廊下で話し込む日本人のお母さん達数名が見えたので,話を聞いてみました。すると,その男の子の母親が「知らなかったのよ。衣装を着せて来なくてはいけないなんて…」と悲しそうに言われました。
英文プリントを読まなかったのか,理解されていなかったのかのどちらかでしょう。
男の子はポツリと教室に残っていました。悲しそうというより,どうしてこんなことになったのか困惑しているようでした。いつもこうだから別にいいという表情とも見て取れました。
教室には補助のアメリカ人の先生がいらしたので,事情を説明してみたのですが,彼女の答えは「担任の判断に従うべきで,私には助言や判断の権限はない」という返事でした。
パラエデュケーターと呼ばれる言語等の支援者は教員ではないのですが,補助教員にも権限がないのか…と残念で悲しかったのを覚えています。
担任の先生は罰としてパレードに参加させなかったと思っていましたが,一人だけ普段着でパレードに参加することになった場合,その子自身ももっとつらくなったかもしれません。その子の性格にもよるし,総合的な面から見ての判断だったのでしょうね…。
英語に,learn (something) the hard wayという表現があります。つらい経験から何かを学ぶという意味ですが,そのお母さんにとってプラスに働けばよいと思いました。私などはしょっちゅう使っていて「痛い目に遭わないと学ばない」日々ですが。
ハロウィンが来るたびにこの出来事を思い出しますが,あの男の子にとって悪い思い出になっていないことを祈るだけです。