
記者が撮影現場に到着すると、どこからともなく聞こえてくる笛の音色…。辺りを見回すと、休憩中の山﨑さんがリコーダーを演奏する姿が。数分間その場に響き渡ったのは、童謡の「きらきら星」やアニメ「鉄腕アトム」の主題歌。そんな山﨑さんを見ながら菅田さんが「それじゃ(音程が)違うよ~」などと笑い合う撮影現場にはゆったりとした時間が流れており、物語の展開とは打って変わって平和そのもの。3カ月にわたる撮影の最終日と言えど、以前から仲の良いお二人は本番前の時間もリラックスして過ごしていました。

しかし、お二人ともカメラが回ると表情がガラッと変わります。大事なシーンを1カットずつ丁寧に撮り進めていき、監督の「OK!」の声が掛かるたび、現場にいる誰もが終わりが近づくことを実感します。そんな物悲しい気持ちに寄り添うのは、菅田さんが歌う本作の主題歌「さよならエレジー」。
“愛が僕に噛みついて離さないと言うけれど さみしさのカタチは変わらないみたいだ”
“そばにいるだけで本当幸せだったな そばにいるだけでただそれだけでさ”
ドラマの展開とリンクし、宰子を失った今、頭の中に思い浮かぶ情景が一層切なく映ります。山﨑さんがゲスト出演するミュージックビデオでは、どこか暗い場所で孤独にギターをかき鳴らしながら歌う菅田さんと、高層ビルが立ち並ぶ都会をさまよい、時にたたずむ山﨑さんの対比が印象的で、曲のラストのフレーズでは2人が対面し、真っすぐに向き合う姿が描かれています。果たして、ドラマの最終回では2人はどのような言葉を交わしているのでしょうか。


物語の核心を象徴する主題歌「さよならエレジー」。撮影の合間、お二人は何度も何度も口ずさんでいました。撮影現場に入る際、セッティング中、ちょっとした空き時間と、幾度となく「僕は今~♪」と歌い始める山﨑さんと、その歌声に乗っかる菅田さん。また、山﨑さんが独自のアレンジを加えこぶしを効かせて歌い始めると、それを聴いた菅田さんが爆笑する場面も。

そんな和やかな雰囲気で撮影は進み、監督の「OK!」の声でこのシーンの撮影が終了! ここでオールアップを迎えた菅田さんが、大きな拍手に包まれます。山﨑さんから花束を受け取り「ありがとうございました! 言いたいことはたくさんあるんですけど…。打ち上げが楽しみです!(笑)。この後、また遅くまで撮影あるんですよね。賢人はさっき休憩中に『3時間巻いて終わる』って言ってました(笑)。もう少し、頑張ってください! ありがとうございました!!」と、大きな声でエールを送った後、監督に感謝を伝えていました。
