先日、妊婦の姪っ子が、

実家へ忘れて行った雑誌が目に入った。

「たまごクラブ」…を見て、

忘れていた思いがよみがえった。

その晩、お風呂に入りながら一人で泣いた。



私の19年ほど前の、お話です。

かなりエグイ話です。

嫌な方は、読まない方がいいかも知れませんので、

スルーしてくださいね。


心屋関係の人にも、マスターコースでも

この話はしてませんでした。


今、ここでアウトプットするのが、

私のタイミングだと考えました。




「たまごクラブ」は妊娠している人向けの雑誌で、

10か月の月数を追って胎内の赤ちゃんの画像が

今は3Dで掲載されてる…。





あれは、19年ほど前のこと、

息子の前にもう一人、妊娠していた。


私が、妊娠6か月の冬…

2か月間の寝たきりのつわりがやっと終わり、

胎動も感じ始め、

外に出かけられるようになっていた。


ある日曜の夕方、

急に、熱が上がった。

どんどん上がっていって、

不安になった。


産婦人科の医師に連絡を取ったが、

薬を飲めないので、様子を見ることになった。

8度5分を行ったり来たりだった。

医師と連絡を取りながら、3日がたった。


とうとう40度になり入院し、

調べたらインフルエンザにかかっていた。


あんなに動いていた、

お腹が全く動かなくなった。


そして、エコーを撮った…


赤ちゃんはもう生きてはいないんだ…

そう思いながらも、口にすることは出来なかった、

口にしたら、現実を感じなくてはいけなかったから…。



私は、常に40度、下がっても8度5分で、

ほとんど意識がなく1週間を過ごした。


朦朧とした中、

1つの後悔が頭をよぎった。


1月に、実家のお風呂をリフォームした時のこと、

「年明けそうそうに、水回りを触ると(リフォーム)

 赤ちゃんが流れるから、やめようかな。」と母が言った。

私は「迷信でしょ?!大丈夫。」

私は、母の度重なる思い込みの押し付けと、

迷信に惑わされながらも、

とにかくそれを嫌っていた。

だから、「大丈夫!」を信じたかった。



例えば、幼い頃から、

お正月にお茶碗を割ると、

「誰かが死ぬから、気を付けろ!」と

お正月のお手伝いは気が気じゃなかった。


そして、私が小学6年の時、

お皿を割ってしまった。

お正月が終わってすぐの19日に愛犬が死んだ。

そんな、いくつもの偶然を、

嫌なことが起きると私は、

「やっぱり、そうなった…

 だから、母の言うことを聞かないと悪いことが起きる」

そう、自分で勝手に思うようになっていた。


だから、

朦朧としながらも、

そんなことを思い出し、

「またやっぱり、母の言うことを聞かなかったからだ」と

思い込んでいった。

思い込んだのは、私だった。



そして、

母の言うとおりにしなかった自分を、

自分で責めていたんだ。


母の言うとおりにしなかった私が悪いと、

自分で責めていたんだ。


だから、死んだんだ!って

自分を責めていたんだ。


だから、インフルエンザにかかった私が悪い!って

自分を責めていたんだ。


本当は、どうしようもないことだったのに、

自分を責めていたんだ。


ずっと、私は、

自分を責めていたんだ。



私、ごめん…




医師から「赤ちゃんを出してあげないと、

 お母さんの熱も下がりませんし、

 母体も持ちませんので、

 赤ちゃんを出しましょう。」

そう言われて、頷くしかなかった。


熱が下がっている8度5分の時を待って

前日から準備をした。

促進剤を射ち、

陣痛室に行って、

目隠しをされた。


そして、しばらくして、

ただ塊が外に出たのを感じた。


「500グラム。

 女の子だったと思います。」そう言われ、


…女の子だったんだ…

…だったと思いますか…

…性別もわからなくなってしまったんだ…

そう思いながら、


「抱いていいですか?」って

言いたかったのに、言えなかった…

何故か言えなかった…。


目隠しされていたためか、

現実なのか、

夢なのか、

全く理解し出来ていなかったのかもしれない…


だから、

今でも、後悔してる…

抱きしめてあげられなかった…

抱きしめてあげればよかった…



そして、そのまま、

骨になって小さな白い器に入って帰ってきた。




あれから、19年。

生きていたら19歳。

ピチピチの大学1年生だったよね…。


折に触れて思い出したり、

もちろん毎年、命日には思い出すけど、

やっぱり少しずつ忘れていた。


それがいいとか、

悪いとかではなくて、

忘れるは”癒える”でもあるってことだと、

誰かに教えて貰って、

心が軽くなったことがあった。



もう、過去ことだと思っていたのに、

赤ちゃんを死なせた罪悪感と後悔と、

抱きしめてあげなかった罪悪感と後悔が、

まだまだ私の中にくすぶっていた。


抱きしめてあげればよかった…

抱きしめてあげたかった…


終わっていたと思っていた思いが、

まだ終わっていなかった。



でも、

終わっていなくても、いいんだよね。

握りしめていても、いいんだよね。

思い出して後悔しても、いいんだよね。


前に進むために、

忘れなきゃって

思っていた。


忘れなくても、

いいんだよね。




今、ここにアウトプットすることで、

その思いを感じたい…そう思った。










クローバー今日も素敵な一日でありますように…