義母の退院後2ヶ月たって、


階段や玄関に手すりも付いたし、

介護サービスも始まった。



これらの契約もとても大変で、


わかりやすい契約をわざとわかりにくくしているような義母の言動に

夫をとてもイラつかせていたが



お買い物やお掃除のサービスを受けるようになった事で

私の負担はグッと減ったし、


義母の足も当初の予定よりずっと早く回復していっていた。




しかし!


この頃の義母は難しい文章、ややこしい文章だけでなく、


年に一回くる保険の更新や年金のお知らせ。

月に一回くる請求書の類いすら私たちに聞いてくるようになっていた。




説明して理解したような返事をしても、

実際は納得していないので、


訳わからない疑いをかけたりして

余計にややこしくする。



実際に相手先に電話をして契約内容を変更してしまったり、


電気やガスの支払い方法を変えてしまったり、


ナンバーディスプレイを止めたり、すぐに再開したり、




その度に夫と喧嘩をする。


もう、こっちでやるからと

手紙やハガキを取り上げると



👵「あなた達が、勝手な事をしてもう意味がわからない!」


とか怒り出す。




そのくせ、封も切らずに持って来ては

わからないから説明して!


とか言い出す。



しまいには、ポストに入っていた


不動産の査定のただのチラシにさえ

敏感に反応して、



👵「家を売れって事かしら?あなた達がこれを入れたの?」

とか。



義母と夫は会うたびに怒鳴り合い

(怒鳴っていたのは夫だけだが)


夫は義母に


「頭がおかしいんじゃ無いか⁉️

病院に行け❗️」


っていつも言っていた。




ここまできても認知症とは考えていなかった。




夫は毎週末呼び出され、とても疲れていた。





どんどん険悪になっていく2人を見るに見かねて、


私は義母と週に2回くらいお散歩に行く事にした。


コロナはまだまだ猛威を振るっていたが、なんか外とかなら大丈夫じゃないって世間の雰囲気もあったし、


家は夫が在宅ワーク、息子の就活も本格的に始まり、これもオンラインで行われていた為

私も電話とかじゃなく外の方が都合が良かった。



実際、足のリハビリにもなるしね。



お散歩中に義母の家に届いた書類等について

何度も何度も説明したり、


義母の不安や不満を聞いたり、スマホの使い方を説明したりした。




義母のいつも言っていた事を要約すると、


面倒くさい文章はすべてそちらで読んでくれ!

手続きなどが必要なら、全部やってくれ!


でも、私の意見は聞いて!勝手に決めないで!

わかりやすいように、わかるまで説明してくれ!


盗聴は本当にされている!

被害妄想で片付けないで!!


と、まぁこんな感じ。


そんな話しをしながら小一時間、

ひたすら歩く。

週に2回のお散歩は半年間くらい続いた。



実際、このお散歩を始めてからは

週末に夫が呼び出される事は減った。


気になる手紙やハガキについて、

届くたびに歩きながら説明していたから。





そして、今から一年前

このお散歩中に決定的な事がおこる。