【映画感想】『幸せなひとりぼっち』(83点) | とにかく暇なわたしの映画・ドラマ感想ブログ

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たくさん映画やドラマを観ているので、感想をまとめておきます
ネタバレしない内容になっています

 

 

10月になりました。

10月になると、個人的にはもはや年末の気持ちです。

昨年は今の時期にとてつもなく忙しくて、土日もイベントで。

猛烈に過ごしてからのスウェーデン旅行は、

疲れていたけど、でも癒される、そんな旅でした。

 

あれから1年か。

えっ1年しか経ってないの?!

去年の今頃結婚式を挙げていた友人が、もうすぐ母になるので、

人間、何があるか分からないもんです。

私はすぐに結婚したいとか、母になりたいとか、まだまだ期待も実感もありませんが。

でも、人生のそういった急展開みたいなものへの憧れはあります。

いつどこで何があるかは分かりませんよね。

それが人生。

 

さて、この『幸せなひとりぼっち』は私の大好きなスウェーデンの映画です。

たかだか2回行ったぐらいで、好きとか言ってるんじゃないよという人がいるかと思いますが、

そんなあなたに問おう。

じゃああなたは2回以上行った国がどれだけあるかい?

わたしはハワイ推定20回、中国10回以上、香港7回ぐらい、

韓国今度で3回目、スウェーデン2回、シンガポール1回、イタリア1回、NY1回、ロス1回。

これが私の海外渡航歴ですが、

振り返ると、まあ行ったことのある国は全部好きです。

でもこのラインナップを見てお分かりの通り、

スウェーデンだけ私の好みの範疇を超えて行った国で、

嫌いからの好きが本物ってよく言いますけど、

嫌いではなかったですが、結構全く興味が無くて行ってみたら、

家の雰囲気、自然、街並み、人柄、家族、みんな好きになった国です。

だから私がスウェーデン推し、北欧推しなのはすみません。

許してください。

 

いい加減映画の話をしろよって訳ですが。

 

妻に先立たれた老人(といってもまだ59歳)オーヴェが、

無情にも会社をクビにされ、

妻の元へ行こうと死を決意するものの、

同じコミュニティに住んでいる隣人たちの日常に巻き込まれ、

中々死ねない。

日常のちょっとしたドタバタ劇をベースに、

メインは死を決意したオーヴェの回顧録になっています。

 

オーヴェはですね、中々の不幸者と言いますか。

小さい頃から結構大変な経験をしているのですが、

ソーニャという素敵な、ほんと太陽みたいな女性と出会って、

人生の幸せを手に入れるんですね。

この女性は本当に素敵。

人って、出会いだけで、こんなに幸せになれるんだな。

人生って素晴らしい。

 

でもそれでは終わらないんですよね。

悲劇が起こる。

 

以前は1人で乗り越えてきたオーヴェだけど、

今はソーニャがいる。

オーヴェは小さい頃から苦労していたからか、全然表情が無いんですよね。

でも、代わりにソーニャはとても表情豊かでチャーミング。

これまでは淡々不幸を乗り越えてきたオーヴェだけど、

今回はソーニャの為に、頑張るんです。

間違った方向に。

オーヴェがネガティブな方向へ熱意を燃やしだしたときに、

光となって導くのがやはりソーニャなんですね。

太陽ですよ、彼女は。

本当に本当に素晴らしい。

 

ソーニャは素晴らしい女性なので。

オーヴェ以外にも、教師としてたくさんの生徒に愛情を注いできました。

うちの母親なんかもそうなんですけど、

愛情深い人って、家族だけでなく、周りの人たちも幸せにする力があるんですよね。

力があるよ。

たまに圧倒されて疲れちゃうぐらいのパワーだけど。

 

そんなソーニャが死んでしまって。

オーヴェは後を追うために死のうとするんですよね。

何回も。

お墓に行って、明日には君に会えるよ、と話をして。

死のうとするけど、いつも邪魔が入って、死ねない。

 

自殺って本当にいけないことだけど。

ソーニャに会いたいならば、仕方ない。

あんまりネガティブなことじゃないんじゃないか、なんて思ってしまうんですよね。

あら不思議。

そう、この映画の素晴らしいところは、

一見暗そうな話なのに、暗いムードで描いていないところです。

 

そして、死にきれずに色んな人のドタバタに巻き込まれる中で、

オーヴェは結果、幸せなひとりぼっちになっていると。

 

うーんまとまりのあるいい映画だ。

こういう作品は映画でしか作れないと思う。

テンポもいいし、抑揚もあって、映像もきれい。

今までに私の中にあまり無かった感情を教えてくれた作品です。

日曜日の午後とかに観るとよいのではないでしょうか。

あまり暗くなる話でもないので、明るい時間に綺麗な気持ちで観てほしい映画です。

 

そんなに複雑な映画ではないのですが、言葉を書くのは難しいものです。

まだまだ技術が伴わないブログですみません。

 

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

うーん、スウェーデン行きたいね!

昨日から新生活を始めた彼の前途を祈って。Tack.