まぁさっそく次のお見舞いの時の話に移ろう
と言っても4年も前だからね
どんな話したかとか思い出せそうで思い出せないんだけど



また後日、前回の場面から1週間くらい経った日にね
友達のお見舞いのついでにっていう体で
彼女のお見舞いに行ったわけだけど
友達には悪いが正直なところソッチのほうが楽しみだったww
男だもの



病室に入ったら、すぐに彼女と視線がぶつかった
ニコッてしてくれた
ちょっぴり浅めの笑窪ができてて
それがとっても可愛らしくて
病気だなんてとても信じたくなかった・・・
(歳でいえば2つ上のお姉さんなんだけどね



繰り返し申すが
具体的にどんな話をしたのかは思い出せない
お互いに自分の学校の話とかしたと思う
「彼氏いる?」とか怖くて聞けなかったし
腫瘍がどこにあるかとかさえ話さなかった(こっちから聞く勇気は無いし



たけどただひとつだけ
俺が確かに覚えている彼女の言葉がある



「君さ、いい髪してるよね」



イイ顔してるねと言われなかったのがちょっとガッカリだったが
生まれて初めて、見た目の要素を誉められた瞬間だった



その頃の俺はまだ寝グセを直したりとかいう
身だしなみを整えるという行為をするような歳ではなくて
寝グセボーボーサイヤ人の状態で登校することも珍しくなかったんだよね(今でも時間無いときはこれだが
で、その寝グセがたまーにイイ感じに決まってくれることがあってさ
まぁそういうこと



あとだいぶ前に書いた体育祭の坊主旋風の件あったじゃん
俺が頑なに坊主を拒み続けた理由のひとつがこれだったりする







思えば彼女は何故あんなにもフレンドリーだったのだろう
普通休憩室で会った見知らぬ消防なんかと
こんなに話し込むことがあるだろうか
お見舞いの約束までして(いや俺が言ったんだけどね



だからどんどん惹かれてったというわけでござる・・・



それから俺は彼女のお見舞いにちょいちょい行くようになった
友達が退院したあとも、彼女に会うために病院通いした
口を開けばするのは他愛も無い世間話ばかりだけど
何て表現すればいいんだろうこの気分



あと余談だけど俺がお見舞いに来てるとき
彼女の友達や家族に会うことは何故か一度も無かった



変わり無い日常に変化があったのは
夏休みともお別れを告げようという頃のこと



【うん】ここあ【うん】