母性って不思議だなぁ…と思います。
私は子供の頃から犬を飼っていて動物全般が好きで、可愛い子犬や子猫を見ると抱き締めたくなる衝動に駆られるので
自分が子供を産む前は、これが母性?と勝手に思っていましたが、違いました。
私の場合、シーちゃんが生まれてから初めて母性が芽生えました。
結婚当初から夫婦で子供を望んでいたものの
実は子供が苦手だった私。
妊娠が発覚した当時、夫の喜ぶ姿を見て
自分の中の矛盾した感情を隠して一緒に喜びました。
その後、妊婦健診の4Dエコーでシーちゃんの顔を見せてもらっても胎動を感じても
ふーん…本当にお腹に赤ちゃんいるんだな
程度にしか思いませんでした。
食べ物に気を付けろと産院から指導されて
カフェインレス、無添加、国産
など食生活に気を配るようにはなり、
身体を気遣って無理な仕事を避けるようにはなりましたが、
お腹の赤ちゃんが愛おしいから話しかけようとかは特に思いませんでした。
さらにNIPTという出生前診断を受けた時。
当時はNIPTの存在すら知らず、産院から紹介されて、とりあえず受けてみようと思って、夫と事前説明を受けました。
それがなかなか重い内容で…
この検査は命の選択にも繋がるものだということを知りましたが
当時の私は障害があるなら迷わず中絶という考えだったので、夫との会話の中で「中絶」という言葉を何度も躊躇いなく使いました。
夫はそんな私に驚き「偽陽性の可能性もあるから、まずは確定診断を受けてからでしょ」と諭してきましたが
「NIPTで偽陽性が出るのは稀らしいし、確定診断を受けてからの中絶だと週数が進みすぎて大きくなった胎児を見るのが怖いし、手術が大変になるから嫌だ」と反論し、夫と揉めました。
当時まだ悪阻の最中で、情緒不安定になっていた部分もあるとは思いますが
躊躇なく「中絶」という言葉を使えたのは
やはり当時の私には母性が全くなかったからだと思います。
今思うと
こんな可愛いシーちゃんがお腹にいながら、中絶なんてこと当たり前に考えていた自分が恐ろしいです…。
結果的にNIPTは陰性でしたが、あの時の自分は命の重さを理解できてなくて、さらに母性のカケラもありませんでした。
私みたいに生まれた我が子と対面して初めて母性が芽生えるパターンって少ないのかな?
シーちゃんが可愛いから母性が芽生えたのか
自分が産んだ子だから母性が芽生えたのか
どっちなのか自分で自分が分かりませんが
とにかく今は日々成長していくシーちゃんが可愛くて仕方ないです