普段は通り過ぎるだけの街
駅の改札を出て
駅中に芳ばしい香りを広げている
パン屋さんを横目にして
タクシーが並ぶロータリーを通り抜ける
大通りの交差点を渡って
しばらくまっすぐ歩く
おしゃれな古着屋さんの角を曲がって

学生アパート通りを抜けて
美味しそうなスパイスの香りがする
カレー屋の角を曲がって
少し薄暗いような路地裏を
進んで 進んで 進んで
突き当たった場所に
元々 民家だった面持ちの建物

たった4畳ほどの薄くらい
建物の中できらきらと輝くのは
魔法のパン
「ふつうのパンもいいものです」

み~つけた!!
私の特別なパン屋さん
photograph
by
MARUKO