アミティ「お待たせしましたー!ビーフハンバーグステーキとマロンパフェです!!」


ドラコ「わーいお肉だー!!すごい豪華!!パフェの方も美味しそう!!いただきます!!」


リデル「お姉様は本当にお肉が大好きなんですね…」


ドラコ「うん!お肉大好きだよ!すっごくお腹すいてたの!」


りんご「喜んでもらえて良かったです」


ドラコ「あれ?りんご!その髪留め新しい??」


りんご「そう!よく分かりましたね!でもね、この髪留めは普通の髪留めじゃないんです!トランシーバ型の髪留めなんです!」


ドラコ「トランシーバ?」


リデル「要するに、その髪留めを使ってお話が出来るんですよ」


ドラコ「へー!それって携帯かなんかに繋げてそこで連絡が取れるって事?」


りんご「そういう事です!」


ドラコ「その髪留めはそーゆう機能が付いてるのか!すごいね!」


アミティ「そっか!前のはゲーム会社のスタッフさんに誘拐された時に壊されちゃったもんね」


りんご「はい!機械部の友達とまた作り直したんです!」


ドラコ「ねえ!それもうちょっとよく見せてよ!」


りんご「いいですよ!はい!」


ドラコ「ありがとう!ここがマイクかな?緑ぷよの目の部分がボタンになってる…このボタン押してから喋ると繋がるのかな?」


お客さん「すみませんー!」


シェゾ「すまない、誰か行ってきてくれ!」


りんご「はいはーい!私が行きますよー!」


ドラコ「あ!りんご!行っちゃった…これ返したかったのに」


ラフィーナ「もう!なんなのよいつもいつも!!」


アミティ「あれ…ラフィーナ!」


リデル「どうしたんですか?そんなに怒って…」


ラフィーナ「お父様が何件も何件も電話してきてしつこいのよ!」


アミティ「ま、またお父様…?」


ラフィーナ「そうよ!風が流行ってるから出かける時は必ずマスクをしろだとか、首元が冷えるから冬場は髪を結ぶなとか、お腹が冷えるから短いスカートはやめろとか…もううんざりよ!」


リデル「あはははは…」


アミティ「相変わらずだねお父様も…」


ラフィーナ「何を考えてるのかしらねあの親バカは!」


Dシェゾ「ラフィーナの事がよっぽど大切で心配なんだろう」


リデル「Dシェゾさん!」


ラフィーナ「心配ってレベルじゃないわよ!あれはさすがに過保護すぎよ!余計なお世話だっつーのに…」


Dシェゾ「でも…たとえ過保護だとしても、親がいて親に大切にしてもらえるのってなんか羨ましいな…俺にはそのように大切にしてくれる人がいないから…」


ラフィーナ「Dシェゾさん…」


アミティ「何言ってるのDシェゾ!あたし達がいるでしょ?」


リデル「そ…そうですよ…!私達もDシェゾさんを大切に思ってます!だから…そんな下向きに考えないでください…」


ラフィーナ「そうよおふたりの言う通りよ!Dシェゾさんには私たちがついてますから!」


Dシェゾ「お前達…」


アミティ「うん!あたし達がいるから!Dシェゾはひとりじゃないよ」


Dシェゾ「そ、そうだな…ありがとう…」


ドラコ「あたしだって…!ちゃんとDシェゾやみんなの事大切な友達だって思ってるからね!」


アミティ「そうそう!ドラコもいる!」


Dシェゾ「そうか…ドラコもありがとうな」


ドラコ「うん!ところでラフィーナ」


ラフィーナ「どうしましたの?」


ドラコ「その腕時計可愛いね!」


ラフィーナ「あらありがとう、可愛いわよね」


ドラコ「うん!可愛いピンクの腕時計!いいなー」


ラフィーナ「この腕時計はGPS機能が搭載されているのよ!」


ドラコ「じーぴーえす?なんかよく分からないけどすごいやつなんだ!もっとよく見せてよ!」


ラフィーナ「ええいいですわよ、無くさないでね」


ドラコ「あたし腕時計とか持ってなくて付けたことないからなんか感動!」


アミティ「付けたことないのー?」


ドラコ「そうなんだよね〜腕時計持ってもいないからさ…だから他の人の時計でもこうして腕時計を腕につけるの憧れだったんだ〜!」


リデル「確かに…腕時計付けてる人ってかっこいいですよね」


アミティ「ね!大人って感じがする!」


ドラコ「あ!そうだ!!みんな明日ってお仕事あるの?」


アミティ「明日?あたしは休みだよ」


リデル「私もです…」


ラフィーナ「私も予定は無いわ」


ドラコ「なにか予定はあるの?」


アミティ「いや、特にないよ!」


リデル「私も特には…」


ドラコ「明日ね!プリンプデパートで美味いもの市ってイベントをやるんだって!!」


アミティ「あ!美味いもの市知ってる!食べ物のお店が沢山来るイベントだよね!」


ラフィーナ「そうですわ!色々な地域の食べ物屋さんが沢山来ますから色んなものが食べられますわよ」


ドラコ「知ってるなら良かった!それ、良かったら明日一緒に行かない??」


アミティ「え!いきたーい!」


リデル「ぜひ一緒に行ってみたいです…」


ラフィーナ「私も行きますわ!」


ドラコ「やったー!Dシェゾは?」


Dシェゾ「すまない…明日はシェゾと出かける約束をしていてだな…」


ドラコ「そっかーそれは残念…」


Dシェゾ「でももしかしたら予定が早く終わるかもしれないから…行けたら行こうかな」


アミティ「あ!ほんとー?」


Dシェゾ「もし早めに終わって合流出来そうだったら合流してもいいか?」


ドラコ「もちろん!でも無理しなくていいんだよ?来れそうだったら待ってるね!」


Dシェゾ「ありがとうな」


ラフィーナ「もし来れそうでしたら連絡ください!」


Dシェゾ「分かった」


お客さん「すみませんー」


シェゾ「誰か行けるかー?」


ラフィーナ「私が行きますわ!はいはーい!」


ドラコ「あー、ラフィーナまで行っちゃった」


アミティ「それじゃあ明日どうする?」


ドラコ「11時頃にプリンプデパート集合はどう?」


リデル「私はそれで大丈夫です」


アミティ「あたしも大丈夫ー!ラフィーナにも後で言っておくね」


ドラコ「ありがとう!それじゃあ明日はよろしくね!」


アミティ「うん!!」




次の日


Dシェゾ「すまんな…買い物に付き合わせてしかも車まで出してもらって…」


シェゾ「気にするな、車もたまたま知り合いから借りれたしな」


Dシェゾ「その知り合いも車を貸してくれてほんと助かったぜ」


Dシェゾ「(まさかシーツやソファーのカバーをあんなに汚してしまうとは思ってなかったからな…こんなわざわざ車で運ばなきゃいけない程の数を買うはめになるとは…)」


シェゾ「思ったより早く済んだから美味いもの市行ってみるか?アミティやドラコ達と約束していたんだろ?」


Dシェゾ「ああ…合流出来そうだったら合流したいって話をしていてな…」


シェゾ「じゃあこのまま行ってみるか」


Dシェゾ「ああ…ありがとう…美味いもの市ってどんなのがあるんだろうな…」


シェゾ「俺が前行った時だと…チーズコロッケとかいかめしとかザンギとかがあったな…」


Dシェゾ「ザンギってなんだ?」


シェゾ「要するに唐揚げだ、北海道では唐揚げの事をザンギって呼ぶらしいぜ」


Dシェゾ「なるほどな…」


シェゾ「おっと…赤信号だ」


ブーン


シェゾ「ザンギは一般的な唐揚げと比べて味が濃いのが特徴らしい」


Dシェゾ「へえ…そんな違いがあるのか…」


シェゾ「もしあったら食べてみるか?」


Dシェゾ「そうだな…ザンギ…気になるな…それに肉だからドラコが喜びそうだな」


シェゾ「なんなら今頃もう食ってるんじゃないか?」


Dシェゾ「た、確かに…」


アミティ「まってー!!!」


ラフィーナ「お待ちなさい!!」


Dシェゾ「ん?」


シェゾ「あれは…アミティ達?」


アミティ「どうしようー!行っちゃった…」


シェゾ「どうしたんだお前ら?そんな大声出して…」


アミティ「あ!シェゾ!Dシェゾ!ちょうど良かった!今出ていった車を追って!」


シェゾ「今出ていった車って…あのグレーのワゴン車か?」


Dシェゾ「でも一体何故…」


リデル「お姉様がさらわれちゃったんです…!」


Dシェゾ「え、ええー!?」


シェゾ「なんだって!?」




シェゾ「なるほど…デパートの美味いもの市で買い物をしていたらドラコが居なくなったんだな」


リデル「はい…」


アミティ「それでみんなで探したいたらね…」




アミティ「ドラコー!!ドラコー!!あれ、この人達なんだろう…なんかオレンジのコンテナ運んでる…」


リデル「お姉様ー!」


ラフィーナ「ドラコさーん!」




リデル「バックヤード側の方まで来てしまいました…」


アミティ「こっちにはさすがに居ないみたいだね…」


ラフィーナ「全く…どこいっちゃったのよ!」


アミティ「あれ…?ねえ!あれ!」


ラフィーナ「なによ?」


アミティ「あのグレーのワゴン車!!」


ラフィーナ「グレーの車…?はっ…!!」


ドラコ「…!!」


リデル「お姉様!!」




シェゾ「それがさっきの車だったんだな」


Dシェゾ「でもなんでドラコがさらわれなきゃ行けないんだよ…」


アミティ「そういえば!」


シェゾ「心当たりがあるのか?」


アミティ「あのねあのね!あたしデパートでドラコを探していた時にね!オレンジ色のクーラーボックスを運んでいる2人組を見かけたの!あまり見かけない色だったからよく覚えてるよ!」


リデル「オレンジ色のクーラーボックス…そういえば!あのグレーのワゴン車にも同じような物が積んであったような…」


Dシェゾ「じゃあその時にアミティがすれ違った男達がドラコをさらった犯人だったのか!」


ラフィーナ「てことはまさか…あのクーラーボックスには見られちゃいけないものが入っていて、ドラコさんはそれをたまたま見てしまって…口封じの為に誘拐されたってことかしら…」


シェゾ「ああ…おそらくその可能性が高いな…」


アミティ「シェゾ!お願い!ドラコを助けて!!」


シェゾ「ああ…もちろんだ…ここらの道でこの俺の運転する車から逃げきれた者はいないからな…絶対に捕まえてみせる!!」




ドラコ「(ううっ…口も塞がれて手も縛られてる…カバンも取り上げられちゃったし何も出来ないよ…はっ!そういえば…確かスボンのおしりのポケットに…)」




ピーピーピー


アミティ「あれ、携帯がなってる…」


Dシェゾ「携帯だと?」


ラフィーナ「誰からですの?」


アミティ「これは…りんごの髪留めトランシーバ!」


リデル「りんごさんの?」


シェゾ「でもなんでりんごのトランシーバから…?」


アミティ「もしもしりんご?どうしたの?」


ぐうううー


リデル「あれ…今なにか聞こえましたよ!」


ラフィーナ「何かしら…」


ぐうううー


Dシェゾ「なんの音だ…?」


アミティ「なんの音だろうね…」


リデル「どこかで聞いたような…」


ラフィーナ「ちょっと…これってまさか…はっ!そういえば…」


アミティ「分かったお腹の虫だ!!」


リデル「あ、そうかもです…!」


Dシェゾ「お腹の…虫…?」


アミティ「りんご、お腹がすいてるのかも!」


ラフィーナ「違う、それは多分ドラコさんよ」


シェゾ「なっ…なんだって!?」


アミティ「あっ…ああー!そういえば昨日ドラコがりんごに髪留め見せてって言ってて…でもその後りんごお客さんに呼ばれてそのまま行っちゃってて…」


リデル「りんごさんに返しそびれててそのままお姉様が持っていたんですね」


Dシェゾ「なるほど…ドラコはそれを持っているのを思い出して…もしかしたら、ドラコは今話せない状況なんじゃないか?」


アミティ「あ!なるほど!だから声の代わりにお腹の虫であたし達に連絡を…!」


ラフィーナ「やっぱり…」


シェゾ「まあ…元気そうでなによりだ…」


Dシェゾ「静かに…またなにか聞こえる」




ドラコ「(お腹すいたな…でもとりあえず!このトランシーバを使ってみんなに状況を少しでも伝えないと…!)」


誘拐犯A「全くこのガキは…呑気に腹の虫鳴らしてやがる…」


誘拐犯B「とにかく!この仕事が終われば分け前弾むって言ってましたよね?あの人!」


誘拐犯A「ああ…たんまり弾むってな!」


誘拐犯B「楽しみだなー何買おうかな…」


誘拐犯A「しかし…どうするかなこのガキ…とんだ邪魔者だぜ」


誘拐犯B「まずい事聞かれちゃったし…顔も見られちゃったしこのまま帰すわけにはいかないですよね」


誘拐犯A「まあな…」


ドラコ「…!!」




誘拐犯A「今日はダイヤでガッポリだったのに…!」


アミティ「…はっ!」


シェゾ「今…ダイヤでガッポリとか言ってなかったか…?」


Dシェゾ「てことはまさか…こいつらは宝石強盗って事か…!?」


リデル「お姉様…宝石泥棒さんに捕まっちゃったんですか…?」


シェゾ「なるほど…ダイヤを盗む計画の事をドラコに聞かれたから拉致したってわけだな」


Dシェゾ「じゃあ急がないと…このまま帰すわけにはいかないとか言ってたし…」


アミティ「そうだよ!早くドラコを助けなきゃ…」


シェゾ「とりあえず…直進するぞ!スピードも出すからみんな捕まってろ!」


アミティ「え…?あっ!うわあー!!!!」


リデル「すごいです…」


Dシェゾ「シェゾの運転…やばいな…」




アミティ「うわー!すごい車…」


リデル「大渋滞ですね…」


シェゾ「くそ…こっちは仲間が誘拐されて急いでるっていうのに…」




誘拐犯B「なあ…あの車…さっきからずっと着いてきてないか…?」


誘拐犯A「んなわけねえだろ、たまたま行先が同じだけだ」


ドラコ「…?」




ラフィーナ「急いでるって言う時になんなのよこの渋滞は…!!」


Dシェゾ「中々進めないな…」


ラフィーナ「ぐぬぬぬ…!!」




ラフィーナ「こーらー!!さっさと道をあけなさーい!!!!」


ササササ…


ラフィーナ「ご協力感謝いたしますわー!」


アミティリデル「あはははは…」


シェゾ「パトカーのサイレンとかよりもすげえな…」


Dシェゾ「てかそのメガホンどこから出てきたんだよ…」




ラフィーナ「そこのグレーの車!!止まりなさーい!!!」


誘拐犯A「うわ!なんなんだよあのメガホンの女!」


誘拐犯B「やっぱり俺たちを追ってたんだ!」


誘拐犯A「おい!逃げろ!!」


ラフィーナ「ふん…逃がしませんわよ…いけー!!」




誘拐犯B「チッ…曲がるぞ!」


アミティ「はっ…!」


ドラコ「…!」


アミティ「いた…ドラコ!」




誘拐犯A「あばよ!」


誘拐犯B「一生さよならだ!」




ラフィーナ「シェゾさん!早くUターンして!」


シェゾ「ああ!」


Dシェゾ「いた!あの車…!」


ラフィーナ「よーし!貰いましたわー!!」


カンカンカンカン


誘拐犯B「踏切ですね」


誘拐犯A「つっきれー!!」


ラフィーナ「ああ!踏切が…!!」


シェゾ「さすがにこれはダメだな…」


ラフィーナ「くー!!!もう少しで追いつけたのにー!!」


アミティ「早く…早く…!」


リデル「あ、踏切が上がりました…」


ラフィーナ「よーし!いけえー!!」




Dシェゾ「どこいっちまったんだ…?」


シェゾ「くそ…見失ったか…」


アミティ「そんな…ドラコ!ドラコー!!」


リデル「お姉様!!」


ラフィーナ「あ、ちょっとあなた達!」


誘拐犯A「おい!なんだ今の声は…」


アミティ「あっ…しまった!」


シェゾ「まずい気づかれた!」




誘拐犯A「この髪留め…通信機だったのかよ!」


誘拐犯B「これでこの状況をあの車に乗ってるヤツらに教えてたんだな!」


ドラコ「…!!」


誘拐犯A「随分舐めた真似してくれるじゃねえか…くっくっくっく…」


バキッ!


アミティ「はっ!」


リデル「お姉様!!」


ラフィーナ「もう何も聞こえませんわ…トランシーバが壊されたのよ!」


アミティ「あたしのせいだ…あたしが大きな声で喋ったから…」


Dシェゾ「違うアミティ!悪いのはお前じゃない!悪いのはドラコを誘拐した犯人に決まってるだろ!」


ラフィーナ「そうよ!アミティさんは全然悪くないわよ!」


アミティ「Dシェゾ…ラフィーナ…」


シェゾ「何としてでもドラコを見つけ出して助けないと…」


プルルルルル


ラフィーナ「何…?電話…?」


アミティ「え、電話…?」


シェゾ「誰からだ?」


ラフィーナ「いや…知らない番号だわ…」


Dシェゾ「知らない番号…?」


シェゾ「まさか…今の犯人からの脅迫電話か…?」


アミティ「ああ…!まさか…他にもなにか持ってるんじゃないかってドラコの荷物を探して…それでドラコの携帯を見つけてその携帯からラフィーナの番号を見つけて電話をかけてきて…」


リデル「それじゃあ、その電話は今の犯人からの…」


Dシェゾ「これ以上俺らを追いかけるとこの女の命はないぞ、的な…?」


アミティ「そんな!大変!!」


リデル「その電話…どうします…?」


シェゾ「とりあえず出てみてくれ、少しでもドラコを助け出す手がかりになれば…」


ラフィーナ「そ、そうですわね…も、もしもし…?」


お父様「なんで僕の電話を着信拒否にするんだ〜!!!!!!」


ラフィーナ「きゃあ!?ちょっと!何よ急に!!あなたお父様!?」


お父様「そうだ!」


ラフィーナ「いきなり何よ!!だいたい!あんなにしつこく電話してくるんだからそりゃあ着信拒否にもしますわよ!!」


お父様「お前のことが心配なんだよ!!最近また変な事件も増えてるし!誘拐事件も多いみたいだし!!」


ラフィーナ「なっ…」


お父様「まさか…また身近で起こってるんじゃないだろうな…?誘拐事件とか」


ラフィーナ「そ、それは…」


お父様「事件にまた突っ込むとお前まで危険な目にあってしまうからな…今度またお前が危ない目にあったら…今度こそ分かっているよな?」


ラフィーナ「もう…私は誘拐なんかされませんわよ!ふん!!」


お父様「そうか…まあ、お前には心強い良い友達が沢山いるからな…前ほど心配はしていないよ、僕は君と君のお友達を信じているからな」


ラフィーナ「で?その電話はどちらから?」


お父様「ああ…私の上司の携帯を借りてそこからかけているんだよ」


ラフィーナ「そんな…迷惑じゃありませんの??」


お父様「君が着信拒否なんかするからだろ!もう!ひどいなラフィーナちゃん…悲しいから早くそれを解除して!」


ラフィーナ「分かった分かりましたわよ!でも今ちょっと忙しいから…また後でね」


お父様「あ、おいラフィーナ!今すぐ解除して…」


ブチ


ラフィーナ「ほんとびっくりしたわ…なんなのよあいつ!人の携帯借りてまで電話してきて…」


アミティ「あはははは…まあ犯人からじゃなくて良かったね…」


シェゾ「あいつも相変わらずだな…」


ラフィーナ「あら…?そういえば…」


リデル「どうしたんですか?ラフィーナさん」


ラフィーナ「私腕時計どこやったかしら…?また無くしちゃったっぽいのよね…カバンの中にもありませんし…」


シェゾ「家に忘れてきたんじゃないのか?」


ラフィーナ「そうだったかしら…でも家にあれば忘れずに着けてくるはずなんですけどね…」


Dシェゾ「腕時計…はっ…!!」




ドラコ「ラフィーナの腕時計可愛い!見せてよ!!」




Dシェゾ「その腕時計…!多分ドラコが持ってるんじゃ…!」


シェゾ「え、ドラコが…?」


アミティ「あ、ああー!!そういえば!そうだ昨日ドラコがラフィーナにその時計可愛いから見せてって…」


ラフィーナ「あっ…確かに…そういえばドラコさんに貸しましたわ!でも私その後お客さんに呼ばれてそのまま行っちゃったからそれっきりで…」


Dシェゾ「あれ!GPS機能がついてたよな!?」


アミティ「なるほど!ドラコがそれを持っているなら…!」


シェゾ「俺の携帯から位置情報が見られる!!Dシェゾ!俺の携帯とってくれ!」


Dシェゾ「ああ…えっと、位置情報はこれで見るのか?」


シェゾ「そうだ!」


Dシェゾ「ここは…港の方…?」


ラフィーナ「ちょっと見せてみて」


Dシェゾ「あ、ああ…」


ラフィーナ「多分ここは…港の倉庫ね」


シェゾ「港の倉庫…分かった…あそこだな…!」


リデル「ええ…きっとそこにお姉様がいます…!」


アミティ「でも良かった!ラフィーナの腕時計の事までは気づいていないみたいだね」


シェゾ「ああ…そのおかげでこうしてドラコの居場所を…お手柄だぜラフィーナ!」


Dシェゾ「ああ…!居場所さえ分かれば…!」




男「確かに…白いダイヤは受け取った、ほらよ」


誘拐犯B「おお…ふふふふ」


男「それじゃあ取引は終了だ、また何かあったらよろしくな」


誘拐犯A「ああ、さてと…あいつをどうするか」


ドラコ「(ついに…ついに殺されちゃうんだあたし…まだまだやりたいこと沢山あったのに…)」


誘拐犯A「悪く思うなよお嬢ちゃん…」


キキー!!!


誘拐犯A「ん…?」


誘拐犯B「なんだ?」


誘拐犯A「車だ…!あの車…もしかして…!」


アミティ「ドラコ!!」


リデル「お姉様!!」


シェゾ「ドラコ!大丈夫か!?」


ドラコ「(みんな…!!)」


誘拐犯B「さっきまいたはずなのに!!」


誘拐犯A「お前ら…!!どうしてここが…!」


ラフィーナ「宝石強盗団!!素直にお縄につきなさい!!!」


誘拐犯B「はあ?」


誘拐犯A「宝石強盗団…?何わけのわからないこと事を…」


ラフィーナ「とっくにネタはあがってるのよ!」


誘拐犯A「くそ!相手は女だ!さっさとやっちまえ!」


誘拐犯B「ああ!まずはお前からー!!」


ラフィーナ「女をなめるな!!ですわ!どりゃあー!!!」


誘拐犯B「うわあー!!!」


誘拐犯A「くそ…!!どりゃあー!!」


ラフィーナ「…!!くらえ!!ジャーマンスープレックスー!!!」


誘拐犯A「ぎゃあー!!!!!」


ラフィーナ「はい確保ですわ!」


Dシェゾ「確保って…」


リデル「おお…」


アミティ「ラフィーナかっこいいー!!」


誘拐犯A「くっそ…なんなんだよこいつ…」


誘拐犯B「怖すぎだろ…」


ラフィーナ「先程警察を呼びましたのでもう時期来ますわよ、そこでみっちり絞られなさい」


アミティ「ドラコ!」


リデル「お姉様…無事で良かったです…」


シェゾ「ああ、ほんとに無事でよかったぜ」


ドラコ「みんな〜!!ありがとう!!でもなんでここが分かったんだ?」


シェゾ「ドラコ、昨日ラフィーナから腕時計借りただろ?」


ドラコ「あ、ああー!そう!可愛い腕時計だったからちょっと見せてもらったんだ!でもラフィーナ呼ばれて行っちゃったから返しそびれてて…」


ラフィーナ「あの時計にはGPS機能がついてますから…すぐに居場所がわかりましたわ!」


ドラコ「それって…昨日言ってたの!でもそのじーぴーなんとかって…なんなんだ?」


シェゾ「GPS、その時計がどこにあるのかがすぐに分かるんだ」


ラフィーナ「そうですわ!あの時計はシェゾさんの携帯に繋げてましたから…シェゾさんの携帯で見れたから居場所が分かったのよ!」


ドラコ「へえ!そうなのか!昨日それ聞いた時はなんだろうって思ったけど…でもそんなに大切な物だったとは思わなかったよ!ラフィーナありがとう!」


ラフィーナ「とんでもないわよ!」


ドラコ「ところで…これなに?」


シェゾ「ああ…あれはシラスウナギだ」


ラフィーナ「ええ?」


Dシェゾ「シラスウナギってなんだ?」


シェゾ「うなぎの稚魚だ、これが大きくなって普通のうなぎになるんだ」


ドラコ「へえ〜!これ全部うなぎなんだ…」


???「…」


ドラコ「むぐ!?」


シェゾ「はっ…!」


アミティ「ええ!?」


リデル「ひっ…!」


男A「その2人を離してもらおうか?」


ラフィーナ「出たわね…強盗団のラスボス!ちょっとあなた達!!もうすぐ警察も来るんだからもう逃げられませんわよ!」


男B「おっと…こいつがどうなってもいいのか?」


ラフィーナ「ああっ…!」


アミティ「ドラコ!」


ドラコ「ひいいい…!!」


シェゾ「させるか!アレイアードスペシャル!!」


男B「え?うわあー!!!!」


男A「あ、おい!」


Dシェゾ「喰らえ…マッドシャドウ!!」


男A「うぎゃあー!!!!」


シェゾ「はあ…何とか倒せたな…」


アミティ「ドラコー!」


ラフィーナ「大丈夫ですの!?」


ドラコ「うん!もうダメかと思ったけど…でも大丈夫!!」


リデル「良かったです…無事で…」


ドラコ「うなぎも無事だね!!」


ラフィーナ「でもなんでうなぎ…?ダイヤはどこにいったのよー!!おかしいわね…」




その後警察が到着し彼らは連行された


シェゾ「あいつら、海外で資源保護の為に輸出禁止になっているシラスウナギを日本に密輸している組織だったんだな…」


リデル「宝石強盗じゃなかったんですね…」


アミティ「でも、ダイヤでガッポリとか言ってなかったっけ?」


ドラコ「そういえばそんなこと言ってたね…」


シェゾ「最近シラスウナギは激減してて、高値で取引されるようになっているから白いダイヤと呼ばれているんだ」


アミティ「白いダイヤ?」


シェゾ「奴らが言ってたダイヤってのはこのシラスウナギの事だったんだ」


ラフィーナ「なるほど…でもその取引の現場を抑えちゃうなんて…さすが私ね!」


ドラコ「ええー!?」


Dシェゾ「何言ってんだよ、宝石強盗団と勘違いしてたくせに…」


ドラコ「そうだよ!元はと言えばあたしがさらわれたおかげなんだよ!」


リデル「さらわれたおかげって…」


ラフィーナ「でも捕まえたのは私ですわ!」


アミティ「ラフィーナもシェゾもDシェゾもみんなかっこよかった!!」


ラフィーナ「でしょ〜??また悪を制裁出来ましたわね!!」


Dシェゾ「でも今回は助かったから良かったが…」


ドラコ「とりあえず!!事件も解決したしあたしも無事だったんだから記念に美味いもの市で沢山ご飯買ってみんなで食べようよ!!」


シェゾ「記念って…」


アミティ「それいいね!さっきはドラコがさらわれちゃって美味いもの市どころじゃなかったもんね!」


ラフィーナ「さあ!沢山買って食べますわよ!」


ドラコ「うん!あたしお肉沢山買って食べる!!」


アミティ「お肉いいね!お肉料理だと何があるのかな?」


リデル「確か…ステーキ弁当もあるって書いてあった気がします…」


ドラコ「ステーキ弁当!!がうー!!それ食べる!!!お肉沢山食べるぞー!!」


ラフィーナ「そうね、私も今日はなんだかお肉が沢山食べたい気分ですからお肉多めにたべちゃおうかしら?」


Dシェゾ「食べ過ぎるとまた超えるぞ?」


ラフィーナ「うるせえ!ですわ!」


アミティ「シェゾは何が食べたい?」


シェゾ「俺か?そうだな…ザンギとか食べたいな」


アミティ「ザンギ…?」


ラフィーナ「ああー知ってますわ、北海道の唐揚げですわよね?確かちょっと味が濃いとか…」


シェゾ「そうだ」


ドラコ「それもお肉なのか!がうー!それも食べたーい!!」


Dシェゾ「俺も食べたいな、ザンギ」


アミティ「じゃあ美味いもの市にある食べ物全部買ってみんなで分けっ子!」


リデル「ええ〜!?全部買うんですか…」


アミティ「いいじゃんいいじゃん!沢山美味しい物食べたいから!!」




お父様「暇だな…暇だしネットの記事でも見るか…えっと…?この記事は…今日の午後1時頃、東京のプリンプタウンのプリンプ港場でシラスウナギ密輸の組織を逮捕…か」


お父様「ふふふふ…実はラフィーナのあの腕時計…私の携帯にも登録しててな…今日のお昼頃あの腕時計はこの例の事件があったプリンプ港場を示していた…どうやらあいつ…この事件に関わったようだね…」




アミティ「ラフィーナちゃんが心配なら信用して見守ってあげる事も大事です!」


ラフィーナ「もう私は誘拐なんかされませんわよ!」




お父様「まあ、確かに本当に大切なら信用して見守る事も必要だな…ふふふふ」




おわり