暫くすると…


『ピッ』←ウォシュレットのボタンを押す音


そしてもう一度


『ピッ』←止める音


『…………………………』


なかなか出てこないね。


ガサガサ
パタン
シュッシュッ


あー。
トイレ掃除ね。



『説明しよう!

かつては、トイレ掃除など
無論、妻である私ココの仕事であった。
来る日も来る日も旦那の汚したトイレを当たり前だが文句ひとつ言わず綺麗にする普通の嫁だ。

あの『不倫』発覚の後も…

『毎日の習慣だから…』

と言う理由からトイレ掃除は怠らなかった。

しかし…

明くる日の朝…

相変わらずトイレから聞こえてくる旦那の


『ブリブリ音』


を…その日はどうしても受け入れることが出来なかった…

そう。ココにとって我慢の限界が近づいていたのである。

ココはその日一日
旦那の使った二階のトイレを放置した…』



そして
その日の夜のこと…

二階のトイレを再び使った旦那が一言。


『ココちゃん〜二階のトイレ。公衆便所みたーい!!汚いよ〜。』



ブッチーン
↑↑↑
(キレた)



私『はぁ?!公衆便所って…
てめーがうんこしたからだろうがよ?!
毎日毎日汚しやがって…
てめーは汚すだけで何にもしねーだろ?!
私が毎日毎日ゴシゴシゴシゴシ…洗ってっから綺麗なんだよ?!
そんなことも分かんねーのか?!
てめーが使ってっから公衆便所みてーに汚ねーんだろうがよ!!
てめーのうんこを私が綺麗に掃除すんのが当たり前みてーな顔してんじゃねーよ!!
あぁ?!いいか!?今日からお前が汚した便所は洗わねぇ!!てめーの使う便所はてめーで洗え!分かったか?!

そーれーかーらー!!

金輪際てめーの使う便所は二階だけだ!!一階の便所使ったらぶっ飛ばすかんな!!』←(一階のトイレはお客様や誰が使うか分からないので共有なんてもうやだ。)


と、まぁ
一気に今まで溜めていた言いたいことを言いましてん。


まさか
うんこひとつでそこまで責められると思っていなかったタマは…
嫁を『鬼』にしてしまった自分を悔い…
改めて自分の犯した罪を反省し←(たぶん)
半ベソで


『はい。ごめんなさい。』


としか言えない訳で…



そして今ここ!!なう!!に至る訳ですね。


その日から毎日トイレを使った後は
綺麗にお掃除をするようになったタマ。

もともと几帳面な性格のため
トイレ掃除も長い。

リビングにまで伝わってくる
トイレ掃除の様子←(トイレのドアを開けっ放しで掃除するため)

一通りの掃除を済ませ
ピカピカになったであろう
タマのトイレから響く


『カンカンカーン♪』


と言う便器の縁でトイレ用ブラシの水を切る音。


よくよく耳を澄まして聴いてみたら…



『カンカンカーン♪カンカンカーン♪カンカンカンカンカンカンカーン♪』



今夜は、三三七拍子でフィニッシュですね。(その日の気分によってリズムが違う)


『ふんふふーん♪』


何なら鼻歌まで聞こえてきた。


なーんて言うか…
全てを楽しめるタマ…
本当すごいと思う。