裾野の保育園のニュースを、車で目にした次女。バインダーで頭を叩いたって耳に入り、「先生がファイルとかで頭叩いたりする?」って聞いたら、「そんな先生いるわけないじゃん。先生だよ?」って次女が言うのを聞いて、ホッとした
当たり前のことなのにね
2014年に起きた、川口市祖父母強盗殺人事件。
孫が犯人ということで、ニュースを見たときに衝撃を受けた。
しかし、続報を目にすることがなかったので、孫である少年の生い立ちを、本を読む今まで知りませんでした。
誰もボクを見ていない
なぜ17歳の少年は、祖父母を殺害したのか
著・山寺 香
辛かった。
読んでいて辛かった。
2週間前に読んだけれど、重過ぎて感想がまとまらなかった。
本を読んだ後、長澤まさみさん主演のマザーも見たけれど、こちらも重いわ。
現代日本に「居所不明児」がいるなんて考えたこともなかった。
母親から育児放棄され、母親の彼氏からはDV、妹の面倒を見るヤングケアラー、親の欲望に振り回されて、親戚中に嘘をついてお金の無心を強要され、学校に行ける状況ではない。
それでいて子を手放すこともしない親に、嫌われないようにひたむきで、生きるだけで精一杯。
親は子どもの心に寄り添わず、その日暮らしで、お金が入ればラブホテルに泊まりゲームセンターやパチンコに使う。お金が無ければ野宿。
本には母親のことが詳しく書かれていないが、加害者の少年より、母親のことが気になってしかたない。
中学生になった革命家(?)がよくネットニュースに上がっているが、学校に行って知識を得ること・世の中のことや普通というものを知ること・親と共依存にならないことって、大事なことだって感じる。自分の親しか知らず比較するものがないから、おかしいことに違和感を抱けず助けを求めらないことは凄く怖い。経験した上で、子供自身が行けないと決断したなら、それもありだと思う。
親に嘘をつかされ、嘘が当たり前になる。手を差し伸べてくれる大人がいても、嘘を付くから離れていく。
子供の同級生のお母さんで「ちょっと変わっている」と思うと、なるべく近付かないように距離をとってしまうことは、母親ならあると思う。
自分の子供や自分の身を守る為に。
しかし助けが必要な子供は、手を差し伸べて貰えなくなる可能性は高い。
次女が小さい頃、公園で話しかけられた小学生の女の子。話をしていくと、親に放置されているのがわかった。怖くて地域の民生委員さんに伝えて、その子の地域の民生委員に伝わり、民生委員と学校のやり取りになった。
その子は、その後転校したらしい。
親は介入を拒むから、引っ越しを繰り返す。
ちょっとおかしいって思ったら、どこかしらに連絡していいと思う。
そこからは、民生委員・児相・学校や教育委員会・警察・病院で連携をちゃんと取ってくれれば、繋がりは出来る。
引っ越しなどで途絶えないように、マイナンバーをもっと活用するべきなのかなって思う。
親は子育てのプロでも無いってことはわかる。勉強してプロになった保育士でも、虐待するんだから。
ただ、子供のためを思っていたら、普通は出来ない。
この本の最後の方で、ちょっと衝撃を受けた。マイノリティがこれだけ言われていても、犯罪を犯せば、心は女で男性に恐怖を感じても、男性刑務所に収監されるのか…。