タクシーの一万円札の乗客が続き、両替を兼ねてコンビニでランチを買った
暑いのでぶっかけうどんにした
店内に食べるコーナーがなかったので、車内で食べることにした
めんつゆの袋を開けたら、汁が飛び出てしまい、制服のズボンや座席シートにこぼれた
めんつゆのにおいを少しでも消そうと暑いが窓を全開にした
すると、隣にとまっていた車の女性が良いことが書いてあるからとパンフレットを窓から差し入れ走り去った
なんと
ジョウレイという見出し
浄霊なんて不気味
駅に戻って、さあ仕事
ミニスカートの髪が腰まである細身の若い女性が乗車
か細い声で行き先を言う
独特の体臭がする
とても疲れているようだ
どこか具合でも悪いのか?
まるで魔物にとりつかれたような雰囲気
途中、ハミングしたり、横になったり
消えてしまったら怖いなあ
一抹の不安を抱きながら運転
目的地の駅が近付いたので、バックミラーを見ながら伝えると
まるで西部劇のインディアンの男が遠くの敵を見下ろすような目付きをしている
怖かった
駅でいいというので駅に停まる
もう少し後ろ、もう少し前に、もう少し前
回りを確かめるようにやっとここでいいという
停車位置へのすごいこだわりよう
なかなか支払ってくれない
一枚二枚
番長皿屋敷のお菊さんのように小銭を数えている
怖いなあ
10分ほどかかってやっと支払ってくれた
きっと何かに憑依されているに違いない
あの女性は
下車後
一目散に帰ってきた
そう言えば
神棚の御札
今朝、猫に倒されてあった
