ラナ・マルチネスの訃報。
葬儀
どうやら葬儀にはセシリアもきていたようだ。
アリーチェからデートのお誘い。
アリーチェはいつもの山岳服ではない服に着替えていてとても似合っていた。
アトラスは少し目のやり場困った。
(俺の顔が隠れてて良かった……)
父レドリーはアトラスのところへよく顔を出してくれる。
明るく挨拶をしてくれるがその姿をみて考えずにはいられない。
「もう長くない」という父からのカミングアウト。
アトラスが父にできることはそう多くはない。
とりあえず南国の花をプレゼント。
なぜか姉2人もここに集まってきたのでついでにプレゼント。
アトラス
「ついでにリーゼロッテにもやるよ」
リーゼロッテ
「ついでってなによ。それに、お姉ちゃんって呼びなさいよ」
リーゼロッテの抗議をアトラスは無視してリリアにもプレゼントした。
リリアも呼び捨てであるがリリアはにっこりと笑って喜んでくれた。
アトラス
(女王になる人間は器が違う)
リーゼロッテ
「はー?!もう一回言ってみなさいよ!」
仕事に戻る。
この時間になると、アトリウムの人だからは一旦落ち着いてくる。
この時期に作れるのは夏のエキス。
合間に近衛騎士隊トーナメントのチェック
今日はカルメロ・バーナード
アリス・バーナード
という夫婦対決なのだが……
残念ながらアトラスは観戦を忘れることになる。
夕刻少し時間が空いたので図書室へ
王国の出来事チェック
最新は
229年21日
勇者チレーナ・ミラーがバグウェルに勝利をおさめ、龍騎士となる。
225年21日
勇者チェロ・ラウルがバグウェルに勝利をおさめ、龍騎士となる
どちらもアトラスがよく知る人物だ。
(こうみると……チレーナさんもチェロおじさんも……お母さんもみんなすごいな)
翌日14日
朝から花を摘んでいると
実績を達成した。
今日はデートなので早めにに待ち合わせ場所で待機していると
「何してるの?」
グレンがにやにやしながら聞いてきた。
子供でもデートだろうということに気づいているのにわざわざ聞いてきているということだ。
スマートな大人の男なら「彼女と待ち合わせ」と澄ました顔で言えるのだろうが残念ながらアトラスに大人の余裕をまだ持ち合わせていない。
アトラス
「ちょっと……人に会いにいくところだよ」
グレン
「へー
そうなんだ♪ありがとう」
グレンはにやにや顔のまま街門広場から去っていった。
アトラス
(あいつなにしにきたんだ……)
*たまたま通りかかってアトラスをからかっただけ
アリーチェとのデート
「こうしてアリーチェと一緒にいるときが一番幸せなんだ……」
花の香りに包まれてアリーチェの笑顔を見ていると、自分でも驚くほど恥ずかしい台詞がするりと口から発せられた。
ちらりと視線をアリーチェに向けてみればアリーチェはキラキラとした笑顔になり
「あたしも同じだよ……♪
もっと一緒にいたいな」
その眩しい笑顔を見た時アトラスは王族から抜けて本当に良かったと己の行動の正しさを再確認した。
アトラスたちが立ち去る背後で新しいカップルが誕生していた。
夕刻
近衛騎士隊選抜トーナメント
この日の審判はアトラスのおじでもある
チェロ・ラウル
アトラスがわざわざ見にきたのはシャルルが出場するからだ。
シャルルの使用武器は斧のため
勝敗の行方は非常に心配なのだ。
と思ってら相手も斧だった。
できれば彼も応援したいところだが……
勝負の世界は勝者と敗者に分かれる。
事前に渡していたお守りを使ってくれたので
危なげなく勝利した。
無事に勝利したが……
今回は相性は互角だったから問題なく勝てた。
ビーストセイバーやら⭐️3武器でも持った人が相手にくれば勝敗の行方は分からない。
ということでシャルルと魔銃兵志願しているスタニックの支援のためダンジョンへ。
あと何回ダンジョンにいけるか分からない父レドリーも誘う。
農場管理会にいて戦いとは縁がなさそうに見えた父レドリーだがその剣捌きの鋭さは王配なだけあると感心する。
シャルルはレドリーの剣捌きに圧倒されながら必死に戦っていた。