太陽の君③ その夢は儚く切ない | エルネア王国モニカ国の暮らし。

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エルネア王国の日々の備忘録です。妄想もかなりあります。モニカ国。他のゲームの事も気ままに書いていこうと思います。
多忙のためのんびり更新中です。アイコンは旧都なぎ様のきゅーとなクラシックメーカーより。

任天堂Switch版エルネア王国をもとに書いています。


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受注生産なのであとから発売することはないみたいです。


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私はその姿を見て息を呑んだ。




会いたくても、会えなくなったあの人……


 



嘘………



ティ……ティアゴ君…!


 

 

リンゴ

「ティアゴ君、こんにちは」


思わず駆け寄ってティアゴ君に声をかける。するとティアゴ君は少し不思議そうに私を見た。


ティアゴ

「こんにちは」



リンゴ

「えっと……挨拶だけしよーと思って」



ティアゴ

「ふ〜ん」


ティアゴ君はそう言って意味深な視線を向けてきた。



リンゴ

「…な、なに??」



ティアゴ

「……いや。気をつけて遊んでね」


ニコリと笑ってティアゴ君は行ってしまった。

 

 

話がもっとしたくなって私はそのあとを追いかけた。


だって、夢から覚めたらその笑顔が見れなくなってしまう。



リンゴ

「ティアゴ君待って」



 

リンゴ

「知ってる?

サリアの花は街の方がいっぱい咲いているの」


少しでも話がしてたくて、こんな話をするとティアゴ君は嫌な顔一つせず聞いてくれた。


ティアゴ

「そうなんだー

ゼルの実は森に近い方が集めやすいし違いがあるのかもねー」




ティアゴ君……若い……私も子供だから当然だけど……


目が潤みそうになるのを必死に堪える。夢の中なんだから泣いても問題ないけど……夢の中でも心配させちゃ悪いし…



ティアゴ

「今日のリンゴちゃん、おとなしいね。熱でもあるの?」



リンゴ「へ?そ、そうかなー?」


ティアゴ君の手が伸びてきて、私の額に触れる。



ティアゴ

「……熱はないようだけど……なーんか変だね」



リンゴ

「変って……どこら辺が…?」



ティアゴ

「いつもみたいに俺のことバカにしたような視線を向けてこない」


私って、昔そんな子供だったの?

なんて子供だ………私がティアゴ君なら怒って蹴飛ばしている……



ティアゴ

「毒舌がまったく出ないし……」


私会う度にに毒舌を振るってたっけ?



ティアゴ

「俺のこと、アゴ君って呼ばない」



私……ほんと嫌な子供だった…



リンゴ

「ご……ごめんなさい……」


私の顔は青くなって、雷じじいに怒られている子供ばりに蒼白になった。雷じじいに例えたと知れたらティアゴ君に更に怒られそう……



ティアゴ

「責めているわけじゃないよ💦」



ティアゴ君に嫌われたら生きていけない……


これ、夢だけど。


………ティアゴ君は死んでるけど……




その事実に胸が苦しくなって、目がウルウルしてきちゃって、そんな私の様子にティアゴ君は狼狽してしまった。


周りから小さい子をいじめている魔銃兵と認識され冷たい視線を向けられている。



ティアゴ

「ご、ごめんね〜意地悪を言ったつもりはないんだよ💦」

(リンゴちゃんってこんな事で泣くような子だったっけ?もっと肝が据わってるような気がしたんだけど…)



めそめそしている私をこのまま置き去りにするわけにもいかないと判断したのかティアゴ君は騎士隊長の居室まで送ってくれた。




そのまま普通に次の日になる。



おかしい……夢からどうして覚めないんだろう。


 


お父さんとお母さんがイチャイチャしている……


お父さん………生きてる………




二人とも、ジェラールに見られているのに動じない……色々びっくり……


ジェラールもそんなにジッと見ちゃだめだよ……っていうかなんで朝一でそこにいるの?



普通に始まる朝食





今日は冬至……



セイの誕生日。


ーーティアゴ君の葬儀があった27日………



セイが喜んでいるから慌てて笑顔を貼り付ける。




お父さんが生きているのが嬉しくて話かけた。


懐かしい声と笑顔を私に向けてくれる。



会えて嬉しい……


でも、切ない……。



お母さんも若い……


お母さんって騎士隊長がぴったりな顔立ちだと思う。カッコいいし、綺麗だし……



リンゴ

「おたんじょうびおめでとう!プレゼント、星の砂、あげるね♪」


夢だけど可愛い弟の誕生日を祝ってあげよう。


セイ

「わーい!すごい!

おねえちゃん、ありがとう♪」


大人になると寡黙なセイは、今は無邪気に喜んでくれた。



リンゴ「雪だねーきれいだねー」


外は雪が降っているからギオルギーに教えてあげると



ギオルギー

「すっげーいっぱい集めたら、夏までに残ってないかなー?」


ギオルギーは無邪気で可愛い。

こんなに無邪気で可愛いギオルギーが将来、心に闇を抱くなんて。


立場と時の流れは人を変える……




ヴェルンヘルがいた。


リンゴ

「雪だねー」



ヴェルンヘル

「ゆっきだー♪ゆっきだー♪

きれいだねー♪」


今はこんなに無邪気で可愛いヴェルンヘルがどうしてあんなに女好きになってしまったんだろう。


いつから女遊びしていたんだろう……



知りたいような知りたくないような。



ヴェルンヘルも

立場と時の流れで変わった……?






ブライヤンに話かけられて、思わず子供のように雪に喜びはしゃいでしまう。



モモ可愛い。


大人になってからあんまり話かけてくれないけど😭




夢から覚めないでまた一晩あける。


暇だからお父さんを誘ってご飯に。

 

ーー夢なのにウィアラさんのご飯がすごく美味しく感じる。


不思議……



お風呂も本当に浸かってるみたいで気持ちがいい。


これ、目が覚めたらおねしょしてるってことないよね……

私の本当の年齢考えたらヤバいんだけど。


 

 

お父さんが帰ろうって言ってくれたけど、お母さんともご飯食べたくなってお母さんの姿を探す。


 

お母さんは厳しいところがあるけど本当は優しいし、その場にいるだけで華やかになる。

 

一度家に帰って再び外にでると………


………!!


あの女………ではなくあの子……


誰かを追いかけている?


あの子がいく先に行ってみると、ヴェルンヘルの姿があった。



ヴェルンヘルは私を見つけた途端


「遊ぼう!」ってあの子の存在に気づいていないのか誘ってきた。



リンゴ「いいよ♪」



牧場でヴェルンヘルと遊ぶ。

私の中身が大人だからか、これの何が面白いのかよく分からないけど……ヴェルンヘルが楽しそうだからいっか。


牧場にもあの子が追いかけてきたけどヴェルンヘルはどこかへ行ってしまった。



ヴェルンヘルと別れたあと、ローデリックさんを見つける。


相変わらず無愛想な顔をしていた。そんなローデリックさんに子供ならではのこの質問をしてみる。


リンゴ

「ねえねえ、勉強しないと立派な大人になれないってほんと?」


ローデリック「そうだよ」



リンゴ「立派な大人ってどんな大人?」



ローデリック

「うーん、それはオレにもよく分からないかな……… 」


ローデリックさんは困ったような顔をした。



リンゴ

「ふーん……じゃあローデリック君は勉強しなかったの?」



ローデリック

「!!」



(*´艸`)


満足♪



この時代のイムピョンは、やっぱりイムピョンでした(?)



ヴェルンヘルを見かけたので追跡する。



ヴェルンヘルは男の子と釣りにきていた。



女の子と仲良さげに話している。


うーん


もう大人になる直前………あの無邪気な笑顔の下に、大人になってからの遊び相手をともう探し出していたら嫌だな……


 


釣りをしているとニコッとした笑顔が印象的なあの人が私の前に姿を現した。


 

バーニス

「こんにちは」


まるで陽だまりのような、とっても可愛い笑顔。



ティアゴ君も、バルナバさんもいるってことは


バーニスちゃんだっているって訳で………



リンゴ「こ、こんにちは」


私は嬉しさと懐かしさでぎこちなく笑った。


 

用件は雑用だったけど、嬉しくてそれを受ける。


 

バーニス

「すごく助かったよ♪

手伝ってくれてありがとう!」


ぱっと花が咲いたような笑顔に、心が温かくなる。


可愛い……



この笑顔になびかず、ある意味「敵」みたいな関係だったティアゴ君ってちょっとすごいなって思う。バーニーさんもこんな可愛い子に思われても気づかないで奥さん一筋だった………



あれ……



バーニーさんの最期の時………


バーニーさんは、、バーニスちゃんの気持ちに気付いていたんだろうか?


バーニーさんを追いかけるように亡くなったバーニスちゃん………それを、二人がこうして生きている(?)時にその事実を知っていると、切なくて胸が痛くなる……







やっぱり普通に時間が過ぎて次の日を迎える。


夢の中でも寝て起きるって……

どれだけ私は寝るのでしょう。



 


ガラちゃんからの差し入れ………!


しかも可愛いやつ……!



リンゴ「あ、ありがと!か、家宝にするよ」



ガラ

「ーーなんで。食べてよ」

(リンゴってやっぱり変な子…)


ガラちゃんは苦笑していた。

小さいガラちゃんも可愛い。



魔銃師会の仕事納めが終わり、ティアゴ君に声をかける。


前回はいつもみたいじゃなくて変だと思われたから子供らしいことを言ってみよう。


リンゴ

「立派な大人ってどんな大人?」



ティアゴ

「う〜ん???オレにもよくわからないないなぁ」



ふふふ

この時代のティアゴ君は、ちょっと抜けてるね!


魔銃導師の頃のような判断力はない!



 

 リンゴ

「ふーん……

じゃあ、ティアゴ君は勉強しなかったの?」

 

 

ティアゴ「!!」



リンゴ「(*´艸`)」


私が満足そうにしていると、



ティアゴ

「いつもの調子が戻ってきたじゃないか。」 



リンゴ

「ティアゴ君も可愛いところあるんだねー♪」



ティアゴ

「……全く。大人になってもそんな調子でいると殿下に振らちゃうよ。気をつけてね」




リンゴ

「………へ?」



ティアゴ

「……? リンゴちゃんが好きな子ってヴェルンヘル殿下でしょう?殿下はモテモテだから他の人にとられないようにね」


ニヤリと笑うティアゴ君。



リンゴ

「………」



……………



夢の中とはいえ、もうすぐ成人。


夢からいつ覚めるの?



私は、、このままどうしたらいいの?



ヴェルンヘルの気持ちがどこにあるのか、分からないというのに。