進行する度に、福祉用具を購入したりレンタルしたり、理学療法士さんが色々提案してくださる。


手すりも増えていく。

「ここがベストの位置」だと言われる所は家族が通るにはかなり邪魔な所だったりもする。

主人は太っちょだし、荷物を持ってとかだと通りにくそう。

だから、ベストじゃなくてもいいから、家族の邪魔になりにくく、私も使えそうな位置をお願いする。でも、やはりここがベストだと言う。

私は家族の事を考える…。

理学さんは私の体の事を考えてくれる。


家のお風呂場に行くには階段があり、なんとか持ち上げてもらったり、支えてもらったりアシストしてもらっていた。足が進行して、家の浴槽には入れなくなったけど、シャワー浴でも満足だった。でも理学さんが、「せっかくシャワーしても汗かいてしんどいより訪問入浴にしたらどうですか?」と言ってくれた。

だけど3人来られて大抵1人は男性だと言う。

力仕事だし仕方ないけど、やっぱり抵抗がある。そう伝えた。 

「寒くなるし湯船につかったらいいのに。」

私の体の事を考えて言ってくれる。

でも湯船に入れなくても家のシャワーがいい。


トイレも大変そうだしとポータブルトイレを進められる。しかもベストの置き場所は冷蔵庫から1m。家族がご飯食べる所から3〜4mの位置で丸見え。食べてる時にトイレとか誰か来てる時にトイレとかできないよ〜。

私の寝ている所は和室。扉を挟んでリビング。和室はダメかと聞いたけど、やはりベストはそこだと言う。

それにポータブルだと処理するのは家族。なるべく負担をかけたくない。

しんどくてもギリギリまで頑張って家のトイレでしたい。hagや他にも色々提案してみたけど、ベストはポータブルだと言う。

理学さんは私の体の事だけを考えてくれる。

ありがたい事だ。

でも私の気持ちはどうだろう…ついていかない。


訪問医の先生が来た。

いつも、ゆっくり話を聞いてくれる。

hagや色々考えてできるだけ家のトイレでしたいこと。を話した。

そしたら、すぐに「そらそうよ〜。家のトイレでしたいよね。処理するのも家族だしね。家のトイレで長くできるよう色々試しましょう」と言ってくださった。


気持ちをわかってもらえた。と思ったら、安心したのかな、なんだか涙が出てきた。