派遣会社からは

『日頃小林様とM銀行は直接のやり取りですから私達は関与出来ない』とメールが来る。

雇用主は派遣なのだから~きちんとした説明責任がある。


しかもはH部長は電話で彼女に内田の水増し請求疑惑を黒井から聞いていたと誇らしげに語った。

『派遣会社は私達の給料から自社の利益を受けている訳でしょう。水増しを容認していたら業務上横領の片棒じゃない』と彼女は憤る。


自浄能力ないのだろうか?


水増し請求を聞いたなら会社の名前にかけてその有無を確かめるべきだ。

H部長は小林様が内々にと黒井に話されたから…。


一派遣スタッフが内々と言おうと業務上横領は会社の威信に関わる重大問題だ。


すぐに着手すべき問題である。

『ここへきて一派遣が内々と言ったから…なんて通用する?』


私の答えは否だ。

12月11日彼女は業務~研修~本部研修それがおわり鴻池と話し合う。
一時間あまり鴻池から今後の業務の在り方の意見を述べさせられ本題に入った。

鴻池の意見は来店開設店舗一つは高岡の関西、まずこれは彼女がいたら高岡も彼女を行かせない事に波乱が起こる。

これにと行くか今月末で退職しろ!という言い分だった。
鴻池は家裁調停の最中らしく『カミさんと別れるときも15分だったのに』と彼女に選択を迫った。

もう12時近い。


疲れ果て彼女は今月末で退職を承諾した。


水増しの本人は退職も叱責もなしで…退職はこの事実を知った人間だったのだ。

この処遇は納得出来なかった。と彼女はたて続けにタバコを吸いながら語った。

私も合点がいかない。



彼女は派遣会社のコンプライアンス部長に直訴した。
コンプライアンス部長は来年の契約も電話ではあるが更新と聞いている。

調査します。と回答した。


突然の裏切りのような仕打ちに彼女は錯乱し『鬱症状』と診断される。

『待つ一日が長くて薬浸けの毎日だったわ』

コンプライアンス部長から28日『契約満了』と連絡が来る。


『内田さんの水増し請求でこの結果を招いたのに契約満了っておかしいじゃないんですか』

の問いにコンプライアンス部長は


『内田の件はM銀行の人事と鴻池さんが話し合いで、なかった事になっていますから騒いでも無駄ですよ』と釘を刺された。